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ネットワーク障害とは?原因や対処法・解決方法、事前にできる対策などを徹底解説

ネットワーク障害とは?

日本のほとんどの企業は、インターネットやイントラネットを利用し、ネットワークに接続しています。ネットワークに接続していると、いつネットワーク障害が起きてもおかしくありません。ネットワーク障害が起きてしまったらどのように対応すべきか、事前に打てる対策にはどのようなものがあるのか、本記事ではネットワーク障害への対策について詳しく解説しています。

目次

ネットワーク障害とは?

ネットワーク障害とは、インターネットやイントラネットに障害が起こり、正常に動作しなくなるトラブルのことをいいます。ネットワーク障害が発生すると、インターネットを利用するICTシステムも利用できなくなるため、システム運用上大きな問題となります。
ネットワーク障害の規模や内容、継続時間によっては企業活動に大きな影響を及ぼし、企業の信頼を大きく毀損することもあります。ネットワーク障害によるダメージを抑止するには、可能な限りネットワーク障害が発生しない丈夫な構築を行うことが重要です。

ネットワーク障害による影響

ネットワーク障害が発生することで、企業も個人も大きな影響を受けます。具体的に考えられる影響としては以下の例が考えられます。

● オンプレミスシステムが利用できなくなる
● サーバやクラウドと連動できない
● ネットワークプリンタが使用できない
● メールやチャットが使用できない
● Webサイトの閲覧・公開ができない

それぞれのケースについて、詳しく解説します。

オンプレミスシステムが利用できなくなる

オンプレミスシステムとは、社内で独自のサーバとシステムを構築し、社内だけのネットワークに接続して業務遂行できるシステムのことです。オンプレミスは基本的に外部と繋がりは持たないものの、ネットワーク障害が発生すると正常な利用ができなくなります。
また社内のサーバにデータ保存をしている場合、ネットワーク障害で作成したデータの途中保存ができず、データそのものが消失するリスクがあります。

サーバやクラウドと連動できない

インターネットもイントラネットも、ネットワーク障害が発生すると、ネットワークを介した情報のやりとりができなくなります。そのため社内のサーバやクラウドにデータを保存・引き出しをする場合、ネットワーク障害によって連動もできなくなります。
パソコンにデータを保存している場合は別ですが、社内で共有することができなくなり、円滑な業務遂行は困難となります。

ネットワークプリンタが使用できない

ネットワークプリンタはUSBで接続するのではなく、ネットワークを利用して無線でプリントアウトしています。そのためネットワーク障害が発生すると、ネットワークを利用してプリントアウトするネットワークプリンタも使用できません。
重要な資料をプリントアウトできなくなり、会議や契約でも大きな支障を来たします。

メールやチャットが使用できない

社内での情報交換や連絡のために、メールやチャットツールを利用する企業は多くあります。ネットワーク障害が発生することで、社内との情報共有だけでなく、社外との連絡もできなくなるおそれがあります。
特に業務の流れが早い企業では、短時間のネットワーク障害でも大きなトラブルに繋がる可能性が高まります。またIP電話を利用している企業では、ネットワーク障害により電話も使用できなくなります。

Webサイトの閲覧・公開ができない

ネットワーク障害が起こると、インターネットを利用した情報収集ができなくなるとともに、自社のホームページが公開できなくなります。インターネットを利用して企業情報の収集を行っている企業にとっては、ネットワーク障害は大きな打撃です。
また自社のホームページが公開できなくなると、インターネットを通じた問い合わせもできず、ECサイトなら利用者がネット購入できないトラブルにも繋がります。

ネットワーク障害の原因は?《社内要因》

ネットワーク障害にはさまざまな原因が考えられますが、その中でも社内要因について詳しく解説します。社内要因としては、以下が考えられます。

● 故障・不具合
● 設定・配線ミス
● 人的ミス
● 帯域の占有

原因1.故障・不具合

社内に原因があるネットワーク障害で、代表的な理由が故障・不具合によるものです。故障・不具合とは、次のような要因が考えられます。

● サーバ本体の故障
● ルータやスイッチングハブの故障・不具合
● 有線LANの断線や破損

こうした原因は日頃の監視・点検が不十分な場合に起こりやすい傾向があります。そのため定期的にネットワークを構成する機器をチェックすることが重要です。また故障しているかどうかを素早く判断するには、平常時のパフォーマンスを把握することも大切です。
古い機器を使用している場合は、経年劣化による不具合も考えられるため、いつから使用しているのか、最終点検はいつだったのかなど、詳しく原因を分析してください。

原因2.設定・配線ミス

設定・配線ミスによるネットワーク障害も、起こりうる原因として考えられます。普段と同じ運用であれば問題ありませんが、新年度になると人員の入れ替わりが行われます。
新年度には新しい人材が入るほか、部署異動やオフィスレイアウトの変更を行う企業も多くあります。レイアウトによっては配線を変更することもあり、その際に配線を間違えたり、適切な設定変更を忘れたりすることでネットワーク障害が発生します。
ネットワークやシステムの担当者がいればすぐに対応可能ですが、すべての企業で専門家が常駐しているわけではありません。新年度のオフィスレイアウトの変更、使用端末やネットワーク設定に変更を加える場合などは、専門家にも対応してもらうべきです。

原因3.人的ミス

ネットワーク障害が起こる原因として、ヒューマンエラーも多いです。例えばネットワークを構築する機器の設定ミス、ケーブルの配線ミス、スイッチングハブの刺し間違えなど、人的ミスのケースは少なくありません。
人的ミスによるネットワーク障害は、機器自体は問題なく動作していることから、表面だけを見るとわかりにくいことも多くあります。そのため専門家でなければミスに気付きにくく、ネットワーク障害が長引きやすい点が特徴です。
機器の故障や外的要因などの原因が考えにくい時は、人的ミスを疑って復旧を進めるのがいいでしょう。

原因4.帯域の占有

ネットワーク障害でも、スポットによって起こりやすい原因が帯域の占有です。ネットワーク回線は車の通行する道路と同じで、一度に送受信できるデータ容量には上限があります。
自動車でも道路の幅以上の車は行き来できないように、一度に許容量を超えるデータが送受信されれば、他のネットワークが利用できない状態になります。
これは専門的な言葉でいうと「トラフィック輻輳(ふくそう)」と呼ばれる状態です。特定のルータやスポットで大容量の通信が行われた時に発生しやすく、原因がわかりにくいネットワーク障害でもあります。
一度通信が完了すれば通常の状態に戻るため、その点も原因を見えにくくする要因になっています。

ネットワーク障害の原因は?《外的要因》

次に、社外に原因がある場合についても解説します。外的要因は社内で解決できない問題となるため、解決までにかかる時間が予測できません。
ユーザやクライアントに周知する際も、原因や復旧予定時間を迅速に報告することが大切です。
ネットワーク障害の外的要因として考えられる例は、次の通りです。

● 災害による障害
● 回線事業者・プロバイダ側の設備故障
● ハードウェア障害
● セキュリティの問題

原因1.災害による障害

ネットワーク障害の外的要因として考えられるのは、台風や地震などの災害によるトラブルです。規模の大きな台風や地震は、プロバイダ・回線事業者にも影響を与えます。
大規模災害では、一般的な事業会社が影響を受けることと同様に、回線事業者やプロバイダもダメージを受けるからです。例えば土砂災害によって地中の回線が切断されたり、中継基地が破壊されたりすれば、ネットワークも多大な影響を受けます。
また一時的に別回線を使うことになった場合も、トラフィック輻輳でネットワーク障害が起きやすくなります。つまり、災害時にはネットワーク障害発生のリスクが高くなるといえます。

原因2.回線事業者・プロバイダ側の設備故障

災害時は回線事業者・プロバイダ側のネットワークも、災害の影響を受けやすいことを説明しました。しかし通常運転でも、設備故障によるネットワーク障害が起こる可能性はあります。
例えば設備の一部が老朽化したり、プロバイダ側の人的ミス、機器の故障などさまざまな要因でネットワーク障害は起こりえます。ただしほとんどのプロバイダでは万が一の故障に備えて予備の機器や設備が用意されており、素早く切り替えられるケースがほとんどです。
例外として予備の機器や設備に切り替えられなかった場合には、ネットワーク障害が発生することがあります。そのため、プロバイダ・回線事業者の設備故障によるネットワーク障害はめったに発生しないと考えていいでしょう。

原因3.ハードウェア障害

ハードウェア障害とは、社外にあるネットワーク構成機器の破損が原因のネットワーク障害です。例えばルータやスイッチングハブなど社外のネットワーク接続機器が故障し、障害するケースが考えられます。
また、地中や海中を通るLANケーブルが何らかの理由で断線、または劣化して正常なデータの送受信ができないケースもありえます。ハードウェア障害を起こす原因は、ほとんどの場合が物理的な損傷です。
そのため日頃からメンテナンスと保守・点検を行っていれば、ハードウェア障害を防げる可能性が高いです。実際にハードウェア障害によるネットワーク障害が起こった場合を想定し、どのような対応を行えばよいのかシミュレーションしておくことが対策になります。

原因4.セキュリティの問題

外的要因のネットワーク障害で、企業が大きなダメージを受けやすいのがセキュリティ問題です。
代表的なセキュリティ問題が、短時間に大量のアクセスを集中させることで、サーバをダウンさせるDDos攻撃、メールに添付したマルウェアによる不正アクセスの問題です。
外部からの悪意あるアクセスによって、ネットワーク障害に留まらず、個人情報の流出や社内の端末が使用不能になる問題も考えられます。
対策はサーバを拡張する方法やマルウェア感染を防止するセキュリティソフトの導入、社内マニュアルと社員の意識変革などです。サイバー攻撃はセキュリティの甘さを狙って攻撃してくる傾向があるため、高度なセキュリティを施すことが最優先の課題です。
また万が一サイバー攻撃を受けた時のために、実際の状況を想定した訓練を行うことも対策になるでしょう。

ネットワーク障害が発生した際の対処法・解決方法とは

ネットワーク障害が発生した際の対処法・解決方法とは

ネットワーク障害の内的・外的要因がわかったところで、具体的な対処法・解決方法も確認していきます。ネットワーク障害が起こった場合には、発生原因によって対応も全く違います。
まずやらなければならないことは、どのパソコンが利用できない状態なのか、どの範囲までネットワーク障害の影響を受けているのか把握することです。またネットワーク障害の影響範囲が把握できたら、どんな原因が考えられるのか推測し、原因に応じた対処を行いましょう。
具体的には、次のような原因と対処法に分類できます。

ネットワーク障害の影響範囲 対処法
1台のみ  1.LANケーブルの断線・緩み・抜けを確認する
 2.パソコンの再起動または交換
 3.ネットワーク設定の確認・変更
複数のパソコン(一部のみ)  1.アクセスポイント・ルータ・ONUの再起動
 2.スイッチングハブの電源・差し込み口の確認
 3.LANケーブルの断線・緩み・抜けを確認する
 4.ネットワーク機器を操作した業者に問い合わせる
社内・オフィス内のすべてのパソコン  1.アクセスポイント・ルータ・ONUの再起動
 2.スイッチングハブの電源・差し込み口の確認
 3.LANケーブルの断線・緩み・抜けを確認する
 4.ネットワーク機器を操作した業者に問い合わせる
 5.他の企業の情報を収集する

ネットワーク障害の対処法《1台のみの場合》

ネットワーク障害を起こしているのが、社内のパソコンの1台のみという場合の対処法を紹介します。

対処法1.LANケーブルの断線・緩み・抜けを確認する

パソコンのネットワーク障害が発生したら、まずはパソコンと接続しているLANケーブルの断線・緩み・抜けがないか確認しましょう。パソコンの差し込み口を何度か抜き差しして確認し、きちんとロックが掛かることも併せて確認してください。
また抜けや緩みがなければ、パソコンに差し込んであるところから配線を辿っていき、途中で折れ曲がっているところや、断線している部分がないかも見ていきます。断線している箇所がある場合は、新しいLANケーブルと交換します。
断線も見当たらない場合は、パソコン自体のトラブルかネットワークに問題がある可能性が考えられるため、別の対処を行います。

対処法2.パソコンの再起動または交換

社内の他のパソコンに問題がない場合は、ネットワーク障害が発生したパソコンの再起動や交換も試してみましょう。他のパソコンが問題なく動いているのであれば、そのパソコン自体に何らかの不具合が生じている可能性が高いからです。
まずは再起動を行ってみて、ネットワークに接続できるか何回か試してみます。パソコンは経年劣化によって、OSの不具合や故障を起こすことがあるためです。
それでも改善されない場合は、試しに予備のパソコンを使用してネットワークに接続するか確認してください。予備のパソコンで問題なくネットワークに接続できるなら、パソコンを交換することをおすすめします。

対処法3.ネットワーク設定の確認・変更

1台のパソコンだけがネットワークに接続できない場合、そのパソコンのネットワーク設定を確認し、必要に応じて変更しましょう。オンプレミスで無線を使用している場合、モバイルルータやスマートフォンのテザリングに誤って接続している可能性もあります。
ネットワークが普段使用しているネットワークで間違いないか、一覧を表示して確認してください。正しい設定でも接続できない場合には、専門業者に問い合わせて確認しましょう。

ネットワーク障害の対処法《複数台の場合》

社内の複数台のパソコンがネットワーク障害になっている場合、1台のみの時とは対処方法が変わります。具体的な対処法を紹介します。

対処法1.アクセスポイント・ルータ・ONUの再起動

複数台が一度にネットワーク障害になっている場合、ネットワークのアクセスポイント・ルータ・ONUに要因があるケースが考えられます。LANケーブルの差し込みが間違いなく行われているか確認したうえで、それぞれの機器を再起動しましょう。
再起動直後はうまく接続できないこともあるため、少し時間をおいてネットワーク接続を確認してください。再起動してもネットワーク障害が改善しない、または機器が異常を示しているといった場合には、ネットワークの担当者や専門業者に問い合わせてください。

対処法2.スイッチングハブの電源・差し込み口の確認

限定されたエリアの複数台のネットワーク障害が発生した場合、スイッチングハブの電源や差し込み口を確認し、LANケーブルがきちんと差し込まれているか確認しましょう。
電源が抜けておらず、LANケーブルも間違いなく差し込まれているなら、スイッチングハブを再起動します。再起動を行ってもネットワーク障害が改善しないなら、LANケーブルの断線・緩み・抜けなどをチェックします。
それでもネットワーク障害が改善しない場合は、ネットワークの担当者または専門業者に問い合わせてください。

対処法3.LANケーブルの断線・緩み・抜けを確認する

複数台のパソコンでネットワーク障害が発生したら、1台のみのケースと同様、接続しているLANケーブルの断線・緩み・抜けがないか確認しましょう。
ネットワーク障害が起きているパソコンや、スイッチングハブの差し込み口を何度か抜き差しし、きちんとロックが掛かることも併せて確認してください。
抜けや緩みがなければ、パソコンに差し込んであるLANケーブルを辿っていき、途中で折れ曲がっているところや、断線している部分がないかも見ていきます。断線している箇所がある場合は、新しいLANケーブルと交換します。
この方法で改善が見られた場合は、他のパソコンも同様の対処法を行ってください。断線も見当たらない場合は、パソコン自体のトラブルかネットワークに問題がある可能性が考えられるため、別の対処法を行います

対処法4.ネットワーク機器を操作した業者に問い合わせる

複数台のネットワーク障害が同時に発生したら、社員や部署の人間以外でネットワーク機器を操作した人間、または接触した業者に問い合わせましょう。特に確認すべき相手は、直近で接触のあった業者です。
業者の保守・点検で数値の設定が変更されている場合、再度確認してもらうことで修正されて接続が回復することもあります。業者に再確認してもらっても改善しない時は、ネットワークの保守・管理を専門とする業者に依頼しましょう。

ネットワーク障害の対処法《社内・オフィス内すべての場合》

ネットワーク障害が社内、またはオフィス内のすべてのパソコンで発生した場合の対処法も紹介します。基本となる対処法は「複数台で発生」のパターンと同じですが、社内すべてのパソコンに不具合が出た時は、社外の要因も検討しなければなりません。

対処法1.アクセスポイント・ルータ・ONUの再起動

社内のパソコンすべてがネットワーク障害になっている場合、ネットワークのアクセスポイント・ルータ・ONUに要因があるかどうか確認してください。
LANケーブルの差し込みが間違いなく行われているか、ランプが異常を示していないか確認したうえで、それぞれの機器を再起動しましょう。
再起動直後はうまくネットワークに接続できないこともあるため、時間をおいてネットワーク接続を確認してください。再起動してもネットワーク障害が改善しない、または機器が異常を示している場合には、ネットワークの担当者や専門業者に問い合わせてください。
プロバイダ側に原因がある可能性も考えられるため、プロバイダにも問い合わせを行いましょう。

対処法2.スイッチングハブの電源・差し込み口の確認

社内のパソコン全体でネットワーク障害が発生した場合、使用しているスイッチングハブの電源や差し込み口を確認し、すべてのLANケーブルがきちんと差し込まれているか確認しましょう。
電源が抜けておらず、LANケーブルも間違いなく差し込まれているなら、スイッチングハブを再起動します。再起動を行ってもネットワーク障害が改善しないなら、おおもととなるスイッチングハブに繋がるLANケーブルの断線・緩み・抜けなどをチェックします。
それでもネットワーク障害が改善しない場合は、ネットワークの担当者または専門業者に問い合わせてください。

対処法3.LANケーブルの断線・緩み・抜けを確認する

社内のパソコン全体でネットワーク障害が発生している時は、複数台のケースと同様、接続しているLANケーブルの断線・緩み・抜けがないか確認しましょう。確認するのは1台1台ではなく、スイッチングハブに繋がるLANケーブルで問題ありません。
可能ならネットワーク障害が起きているパソコンのLANケーブルの緩みや抜け、スイッチングハブの差し込み口を何度か抜き差しし、きちんとロックが掛かることも併せて確認してください。
抜けや緩みがなければ、スイッチングハブやパソコンに差し込んであるLANケーブルを辿っていき、途中で折れ曲がっているところや、断線している部分がないかも見ていきます。断線している箇所がある場合は、新しいLANケーブルと交換しましょう。
この方法で改善が見られた場合は、他のスイッチングハブやパソコンでも同様の対処法を行ってください。断線などが見当たらない場合は、パソコン自体のトラブルかネットワークに問題がある可能性が考えられるため、別の対処法を行います。

対処法4.ネットワーク機器を操作した業者に問い合わせる

社内でネットワーク障害が同時に発生したら、社員や部署でネットワーク機器を操作した人間、または機器と接触した業者に問い合わせましょう。特に確認すべき相手は、直近で機器と接触のあった業者です。
業者の保守・点検で数値の設定が変更されている場合、再度確認してもらうことで修正されて接続が回復することもあります。再確認してもらっても改善しない時は、ネットワークの保守・管理を専門とする業者やプロバイダに相談しましょう。

対処法5.他の企業の情報を収集する

社内全体でネットワーク障害が起きている場合、自社だけでなく他社でも同じ事態が発生している可能性が高いです。プロバイダ側にトラブルがあったと推測されるケースでは、他社のWebサイトやSNSなどもチェックして情報収集を行いましょう。
社内のネットワークが接続できなくても、スマートフォンを利用すれば情報収集はできます。スマートフォンで「利用しているプロバイダ」「事業者名」「障害」などの単語を入力し、検索を掛ければ情報を閲覧できます。
検索した結果、プロバイダ側にトラブルの原因があると判明したら、事業者側が復旧できるようになるまで待機しましょう。自社の公式SNSがある場合には、ユーザに周知するためにアナウンスしておくと安心感に繋がります。

ネットワーク障害に対する対策

ネットワーク障害は内的・外的要因があるため、完全に防ぐことは難しいものです。しかし対策を取っておくことでスムーズな対応が可能となり、実際に障害が発生しても慌てずにすむこともあります。
どのような対策があるのか紹介していきます。

対策1.ネットワーク構成を可視化する

ネットワーク構成とは、社内のネットワーク機器がどのような経路を辿って利用されているか、経路を構成する機器などを図にするものです。図で表すことによって、障害発生時にどこでトラブルが起こっているか、原因を推測しやすくなります。
またネットワークの専門業者に依頼する際も、自社のネットワーク構成を説明しやすく、どのような対応を取ってきたか伝わりやすくする効果があります。

対策2.ネットワーク監視の自動化

ネットワーク監視の自動化とは、ネットワークの利用状況、アクセスポイントのパフォーマンス、帯域などを自動監視することで、ネットワークの異常に素早く気付ける仕組みです。
監視ソフトを導入する企業もありますが、プロバイダのオプションサービスである自動監視サービスを利用する企業もあります。自社で保守・運用する方法とは違い、手間や見落としの発生が少ない方法としておすすめです。

対策3.ネットワーク機器の冗長化

外的要因によるネットワーク障害を防止する対策としては、ネットワーク機器や回線の冗長化もおすすめです。冗長化とは、インターネットへの接続経路を多重化することにより、経路の1つでトラブルが起きても、別の経路でアクセスを可能にする対策のことです。
冗長化することで、ネットワークにアクセスできないというリスクを大幅に低減でき、企業の利益を保護できます。回線の冗長化は主にプロバイダや回線事業者が対応しているため、対応可能か問い合わせてみましょう。

対策4.クラウドサービスの利用

ネットワーク障害によるデータ消失や利益の喪失を避けるなら、クラウドサービスの利用がおすすめです。クラウドサービスは社内のシステムやサーバをクラウドに移行することで、保守・管理・運用を専門業者に任せる方法です。
人件費を削減できるだけでなく、プロの業者が運用することでネットワーク障害のリスクも大幅に低減できます。またクラウドサービスはネットワーク機器の冗長化を行っているところが多く、そもそもネットワーク障害が起こりにくいというメリットもあります。
メンテナンスの手間やランニングコストも大幅に削減できるため、クラウドサービスの利用はおすすめの選択肢です。

ネットワーク障害の対策は”NECフィールディング”にご相談ください

自社で独自のネットワークを構築している企業の多くは、次のような悩みを抱えているはずです。

● 夜間・休日はシステム担当者が不在で相談できない
● ネットワークの管理には人件費も手間も掛かる
● 障害が起こると対応に追われてしまう

自社のネットワークでこのようなお悩みを抱えているなら、NECフィールディングの「ネットワーク統括保守サービス」をご利用ください。
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まとめ

社内のネットワーク障害はいつ、どんな原因で起きるか予測できません。予測が難しいからこそ、事前にネットワーク障害への対策を施しておくことが大切です。
ネットワーク構成図を作成し、ネットワーク機器の冗長化を行い、ネットワーク監視も徹底してください。そのうえで、ネットワーク障害が起きても素早く対応できるように、NECフィールディングのサービスもご検討ください。

発行元:NECフィールディング

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