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生ごみ処理機「シンクピア」導入事例カゴメ株式会社 茨城工場様

カゴメ株式会社 茨城工場様建物(SP)カゴメ株式会社 茨城工場様建物(PC)

生産工程で生じる廃棄物処理を低コスト化・省力化
廃棄物輸送時のCO2削減にも貢献

業種:製造・プロセス 製品:プロダクト販売 ソリューション:業務用生ごみ処理機「シンクピア」

課題背景

  • 産廃業者に委託していた原料野菜の残渣処理にコストがかかる
  • 過去に導入した堆肥型の処理機は処理後の手間などを理由に撤去した
  • 環境負荷低減の一環として、産業廃棄物運搬時のCO2削減などが必要

成果

産廃業者への処理委託費用を圧縮。導入から6年で初期投資が回収できる見込み

投入した生ごみは消滅処理。残渣の取り出し不要で廃棄物の処理が容易に

産業廃棄物の排出量が減ったことで、輸送時に発生するCO2排出量の削減にも貢献

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対象商品

  • 生ごみ処理機シンクピア

生ごみ処理機シンクピア

事例の詳細

導入前の背景や課題

カゴメ株式会社 茨城工場 製造二課 生産技術係長 小菅真二氏
カゴメ株式会社 茨城工場
製造二課 生産技術係長
小菅 真二氏

産廃処理費用の削減と
輸送時のCO2排出量削減が課題

カゴメ茨城工場ではトマトやタマネギ、ニンジンといった野菜を原料に、野菜ジュースやパスタソースなどを生産しています。生産工程で発生する野菜残渣の処理に関して、従来は産業廃棄物処理業者に委託していました。その委託には年に約200万円単位の費用が発生しており、コスト削減を進める中で、委託費用の削減が課題でした。

食品製造工場や外食産業などでは食品廃棄物を堆肥化するといったリサイクルを実施しているケースもあります。カゴメ茨城工場でも20年ほど前に堆肥化を志向した時期があったそうです。しかし、製造二課の小菅真二生産技術係長は「たまった堆肥を取り出すのに手間がかかる上、機械のトラブルが頻発し安定稼働しているとは言えませんでした」と当時を振り返ります。この堆肥化は費用削減につながらなかったため断念されました。

その後しばらくは外部業者に産業廃棄物の処理を委託しましたが、その間も処理費用の削減に向けた模索は続けられました。また、カゴメグループでは事業活動における温室効果ガスの排出削減に取り組んでいます。茨城工場では廃棄物輸送時に発生するCO2排出量に着目し、削減に向けた方策を検討されていました。

そうした中で生産ラインを担当していた飯森響氏が製造二課生産技術係に異動し、廃棄物の排出削減や環境対策を担当することになりました。「食品関係の展示会に通って、何かいい方法はないかと探していました」と話す飯森氏は、足を運んだ展示会でシンクピアの存在を知ります。「シンクピアの説明を聞き、微生物を使って消滅処理ができることに驚きました。さまざまな食品残渣を処理できることも分かり、シンクピア導入を検討したいと思いました」(飯森氏)。そして展示会でリレーションができたNECフィールディングと導入検討がスタートしました。

選定のポイント

カゴメ株式会社 茨城工場 製造二課 生産技術係 飯森 響氏
カゴメ株式会社 茨城工場
製造二課 生産技術係
飯森 響氏

実機検証など
手厚い支援も後押しに

生ごみ処理機の導入に当たっては、シンクピアのほかにも検討していたものがあったそうです。そこでNECフィールディングは、デモ機を使った実験を提案。実際に茨城工場で排出される残渣が処理できるか検証しました。

検証に臨んだ飯森氏は、「茨城工場で排出される食品残渣の多くを占めるのはトマトですが、その処理が短時間で終わるのには驚きました。繊維質が多いニンジンやタマネギの処理方法に関するアドバイスも受けられたので、導入を前向きに検討できました」と振り返ります。こうしたサポート体制は、シンクピア導入の大きな決め手になったそうです。

社内ですでに導入実績があったことも、導入の後押しになりました。シンクピアは同社の総合研究所(栃木県那須塩原市)でも導入されていることを知った飯森氏は、現地に出向いて見学してきたと話します。「茨城工場は廃棄物の量が多いので、総合研究所で導入しているモデルよりも最大処理量が多いものを選びました。稼働音を聞いたり、処理中のにおいをセンサーで測定したりして問題ないか確かめました」(飯森氏)。生ごみ投入口の上に付いている扉がゆっくり閉まる構造になっているなど、安全に配慮された設計であることも評価ポイントとなりました。

生ごみ投入時の画像

導入の成果

初期投資は早期に回収の見込み
導入効果を社内に広く示したい

茨城工場ではシンクピアに残渣を投入するための台やポンプなどを自作されました。処理の際はポンプを使い、適切な処分量を目視しながら投入します。

1日当たりの処理量はドラム缶1本分に相当する約200kg。気温が上がる時期には処理槽内に水をシャワーリングすることで25~30℃を維持するようになっており、安定して廃棄物を分解。低温発酵なので臭気も少なく済みます。

堆肥型の処理機での苦い経験を持つ小菅係長は、当初「本当に消滅処理できるのだろうか?」と半信半疑だったといいます。しかし「機械は頑丈に作られているように見え、信頼性は高いと思いました。導入から1年が経ちますが、大きなトラブルもなく安定稼働しています」と笑顔で語ります。

初期投資に関しては、シンクピア導入から6年後には回収できるという計算を立てていました。しかし実際には「投入量が当初の想定より増えたので、計画より早く回収できる可能性も出てきました」(小菅係長)と説明します。NECフィールディングでは4カ月ごとにメンテナンスを行っており、「投入量や処理実績、処理槽内の状況などを詳しく見てもらっているので安心です」(飯森氏)と保守体制にも満足いただいています。

導入後には他の工場の担当者を集めて、見学会を開催されました。社内SNSなどでもシンクピアの導入効果をアピールしており、今後はもう少しアピールの機会を増やしたいと画策されています。「マネジメント層は環境配慮やコストだけではなく、安全性や作業のしやすさも重視しています。茨城工場では回収期間を前倒しできそうな実感はありますし、廃棄物処理に関わるコストは確実に削減できると言えます」(小菅係長)と、導入効果に自信を見せます。

2024年春には茨城工場の社員食堂がリニューアルされ、そこで発生した食品残渣の処理にもシンクピアが活用されるようになりました。「今後も何か新たに処理するものが出てくれば、NECフィールディングの助言を受けつつ適切に処理したいです」(飯森氏)と考えており、NECフィールディングのサポート体制にさらなる期待を寄せられています。

集合写真
左から
製造二課 生産技術係長 小菅 真二氏
茨城工場長 森藤 哲男氏
製造二課 生産技術係 飯森 響氏
製造二課長 鈴木 博道氏

お客様プロフィール

カゴメ株式会社 茨城工場様

所在地 茨城県小美玉市羽鳥2652
概要 トマトジュースや野菜ジュース、トマトケチャップなど野菜原料の食品を幅広く展開する。茨城工場は1962年に操業を開始。トマトなどの一大産地である茨城県中部の小美玉市にある。主に野菜ジュースの1Lパック、乳酸菌飲料、業務用パスタソースなどを製造しており、年間生産量は飲料が約100万ケース、パスタソースが約40万ケース。
URL new windowhttps://www.kagome.co.jp/

カゴメ株式会社 茨城工場様

この事例の製品・ソリューション

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※記載されているお役職等の情報につきましては、2024年9月30日時点のものです。
※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。