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箱根パークス吉野様
生ごみ処理機を導入
処分コスト削減と衛生面の改善に効果
職員数 | 53人 |
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業種 | サービス業 |
導入サービス | 生ごみ処理機「シンクピア」 |
この事例の製品・ソリューション
生ごみ処理の有料化で費用増を懸念
生ごみ処理機「シンクピア」を導入された理由についてお聞かせください。
[大矢] これまで箱根町では、事業系ごみ処理については、指定のごみ袋を使えば処理費用はゼロでした。しかし2016年に事業系ごみの有料化が議決され、2017年4月から1キロあたり10円の処理費用がかかることになりました。当旅館の場合、事業系ごみの収集事業者に支払う運搬料のほかに、ひと月で約10万円、年間で120万円から150万円程度の費用が新たに発生します。そこで、ごみを減量しなければならないと考えました。
旅館やホテルの場合、厨房で料理を用意するときに発生する生ごみ、お客さまの食べ残しや残渣、事務用の紙ごみ、さらに宿泊されたお客さまが持ち込まれて出されるごみもあります。お客さまにごみを減らしましょう、とも言えないので、どこかで減らさなければなりません。新聞や紙ごみは資源回収に出せば済みます。残るは厨房から出る生ごみや食べ残しで、実はこれが最も重量があるんです。
そんななか、有料化が決まる前に、NECフィールディングの津田さんが箱根湯本温泉旅館組合の会合で「シンクピア」を紹介しました。それを見た当館の西島庸吉社長が「消滅型の生ごみ処理機があるようだ」ということで、検討を開始しました。そこで、津田さんから話を聞き、まずはデモ機を置いて実験してみたんです。以前、コンポスト(たい肥)化する生ごみ処理機に興味を持ちましたが、たい肥ができてもその用途がないので断念したことがあるんです。
箱根町のごみ処理補助金交付の第1号に
デモ機を試した印象は?
[大矢] バイオ菌で完全に分解し、出るのは炭酸ガスと水だけなので、ニーズに合っていると思いました。しかも、想像以上に処理時間が短い。例えば朝食のフルーツの残りを「シンクピア」に入れると、昼食で出た生ごみを入れるころにはすべて分解が終わっています。これには驚きましたし、従業員からの評価も高かったですね。機能には満足したのですが、導入費用の償却に時間がかかりそうで、もう少し検討してみることにしました。そんななか、箱根町の事業系ごみ有料化が本決まりとなり、さらにごみ処理対策を実施した事業者に補助金が出ることになって、さっそく申請して導入することができました。
それが決まったのが昨年の6月で、7月に2日間の休館日を設けて排水設備などの工事を進めました。実機の稼働は8月の後半からです。
実際に使ってみて、機能は予想通りでしたか?
[大矢] 「シンクピア」はバイオ菌が分解するので臭気が少ないということで、室内設置も可能なタイプを厨房に設置しました。当初は順調でしたが、ある時期から臭気が気になるようになり、津田さんに調整を依頼しました。ごみの種類や温度が影響するのか、臭気を少なくするには微妙な調整が必要なようです。季節や食べ残しの種類によっても分解の条件が変わるのかもしれません。長期間使用すれば、そういう部分のノウハウも得られると思います。
また、カニの甲羅やエビ、貝の殻は分解できないので、「シンクピア」に入れる前に分別しなければならない点が少し大変かなと思います。お客さまが多い日には、私も厨房で分別を手伝っています。
最初の頃は従業員に分別を徹底させたつもりでしたが、お客さまが多くて忙しい時などは、ついおろそかになってしまいます。ある時、津田さんにチェックしてもらうと、スプーンやフォークが「シンクピア」の中から出てきました。それを写真に撮って、再度従業員の教育に使用しました。せっかく生ごみ処理を機械に任せているのだから、きちんと使わないと効果も出ないので。
電気代や水道代が気になるところですが、まず電気代はそれほどかかりません。水道については、当館は地区の水道組合に入っているので山の湧き水を使うことができます。電気代や水道代については、大きな影響はないですね。
ごみ処理コスト削減に加えて衛生面での効果にも期待
経営面での貢献についてはいかがですか。
[大矢] 2018年4月から、箱根町の事業系生ごみ処理費用はこれまでの1キロあたり10円から18円に引き上げられることが決まっています。つまり2倍近くになるわけです。そのため、今以上にごみの減量化に取り組まなければなりませんが、シンクピアがあるので、それほど心配はしていません。
また、衛生面での効果も期待しています。生ゴミは毎日出ます。それを収集日まで保管しなければなりません。当館ではきちんと保管していますが、どうしてもハエやゴキブリの問題が出てきます。もしお客さまが目にしたら、やはり不快に思われてしまうでしょう。そうした虫が出ないようにするためにも、生ごみを出さないことが重要です。「シンクピア」で食べ残しをすぐに処理できるので、衛生面での効果には非常に期待しています。
当館で「シンクピア」を使っているということは、組合の他の旅館・ホテルの社長さんたちも知っています。また、「ウチの厨房では生ごみ処理を機械でやっている」と、従業員の口コミで話が広まるということもあるでしょう。「話を聞かせてくれ」とか「見学したい」と他の旅館・ホテルの社長さんやマネージャーさんから言われるようになりました。
NECフィールディングの担当者にとっても、今回が「シンクピア」一号機の納入でした。[大矢] 一号機だからでしょうか、津田さんは「そんなに来なくていいのに」と思うほど、何度も当館の「シンクピア」をチェックしに来てくれています。導入して1年経っていないので、私たちも試行錯誤の最中です。
これからの希望としては、生ゴミの水分を絞ったり、遠心分離したりする装置があったら使いたいですね。臭気が出ないよう分別をキチンと進めたいと思っています。ぜひNECフィールディングと相談していきたいですね。NECフィールディングにとっては生ごみ処理機は“IT領域以外”の分野ですが、今回関係ができたことで、様々な場面でいろいろ相談に乗ってもらうことができるかな、と期待しています。
担当者からひとこと
箱根湯本温泉旅館組合の会合でプレゼンテーションさせていただき、箱根パークス吉野様の西島社長が熱心に話を聞いてくださいました。私にとって初めての「シンクピア」納入でしたが、箱根町の補助金交付などチャンスを生かせました。これから定期点検はもちろんですが、「シンクピア」以外にも新しい商材も揃えているので積極的に提案していくつもりです。
支店紹介
西関東支社 神奈川県央支店
神奈川県央支店は、厚木市を中心に県央地区と湘南地区、西湘地区など神奈川県全体の70%という広いエリアを担当しています。傘下には相模原営業所と湘南営業所、サテライト拠点として小田原営業所があります。製造業をはじめとした企業のほか、自治体、大学病院、市立病院などの基幹病院を多く担当し、またエリア内にNEC神奈川データセンターがありクリティカルなお客さまを多く担当しています。また、横浜支店が担当していた神奈川県央支店エリアの外食や流通業のお客さま担当が2017年10月に移管され、外食系、ガソリンスタンドなどのお客さまが増えました。それにより、現在エリア内保守対象装置が約5万台となり、今後もNEC神奈川データセンターを中心にさらに拡大する見込みです。
支店メンバーは総勢79名、支店配下にサービス課、相模原営業所、湘南営業所、小田原営業所を配置し広いエリアをカバーしています。お客さま先に常駐しているメンバーもおり、日々円滑に業務が行えるように運用業務や保守業務を担っています。広いエリアを担当しているため、トラブル発生からいかに早くお客さま先に到着できるかを考え、お客さまの視点に立った信頼されるサービスを提供するため、地域密着のきめ細かいサポートを実践しています。また、今期は「CSを基軸とした地域のお客さま密着の事業展開」を基本方針としてビジネスパートナーとしてお客さまに選ばれ、事業発展に貢献することを念頭に日々の業務に取り組んでいます。
お客様プロフィール
箱根パークス吉野
創業 | 1951年(昭和26年) |
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社長 | 西島 庸吉氏 |
概要 | 箱根湯本駅から徒歩約12分。滝通り温泉郷にある。1951年に「吉野旅館」として創業。1978年に大改装を行い、4年前にもリニューアルを実施。客室数は76室で、純日本風の和室から、和洋室、半露天風呂付など宿泊客の好みに合わせた部屋を用意している。「うっとり、ゆったり、しっかり」と三つの思いをコンセプトに、「家族3世代が宿泊してゆっくりできる」おもてなしを心がけている。 |
URL | https://www.pax-yoshino.com/ |
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※記載されているお役職等の情報につきましては、2018年3月22日時点のものです。
※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。