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セキュリティリテラシーを高めるには?重要性や教育方法を解説

サイバー攻撃の巧妙化やインターネット利用の拡大により、セキュリティリスクは日常業務の中に潜むようになりました。企業において、今や情報セキュリティの強化は企業活動の根幹ともいえるものです。

しかし、どれだけセキュリティツールの導入や規則の整備が行われていても、従業員の「セキュリティリテラシー」が低ければ、その効果は限定的になりがちです。
そこでこの記事では、セキュリティリテラシーの重要性や、向上のための具体的な取り組みについて解説します。

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セキュリティリテラシーとは?

セキュリティリテラシーとは、インターネットやICT機器を安全に利用するために必要な知識や技術、能力のことを言います。

デジタル化の進展に伴い、業務の多くがインターネットを活用するようになりました。そういった状況下で、サイバー攻撃の手法は日々高度化しています。
セキュリティリテラシーを持っていれば、標的型攻撃メールなどの不審メールを見分けることができたり、万が一セキュリティトラブルに巻き込まれた際も適切な対処を行ったり、被害を最小限に抑えることができます。

企業が情報資産を守る上では、従業員一人ひとりのセキュリティリテラシーが欠かせません。

セキュリティリテラシーの重要性

サイバー攻撃対策のため、セキュリティツールなどの導入は重要です。しかし、ツールの導入だけではなく、セキュリティリテラシーの向上も合わせて対策する必要があります。

たとえ最新のセキュリティツールを導入し、厳密なルールを制定したとしても、従業員のセキュリティリテラシーが低ければ十分な成果は得られないでしょう。
実際、人的ミスが原因で発生する情報漏えいやウイルス感染といったインシデントは多く、それが企業全体の信頼を失墜させる事態に発展するケースも少なくありません。

強固な物理的・技術的セキュリティ対策をとっていたとしても、それを扱う組織・人のセキュリティリテラシーが低いと、サイバー攻撃の被害を受ける確率は下げられません。
企業全体として安定的な企業活動を継続するため、そして企業の競争力を維持するためにも、従業員全員が高いセキュリティリテラシーを持つことが求められているのです。

情報セキュリティについては、こちらもご覧ください。
情報セキュリティとは?3要素や対策の具体例・ポイントを徹底解説

セキュリティリテラシーを向上させる取り組み

セキュリティリテラシーを向上させるためには、従業員全体を対象とした具体的な取り組みが必要です。続いては、企業が実施すべき、主な施策について紹介します。

情報セキュリティポリシーの策定

情報セキュリティポリシーは、情報セキュリティに関する方針や行動指針を指します。「基本方針」のほか、どのような対策をするかといった「対策基準」と、対策基準で示した取り組みの実施方法をまとめた「実施手順」の3部構成になっていることが一般的です。
情報セキュリティポリシーを策定することで、情報セキュリティに関する判断の基準や、実際に行うべき対策が明確になるでしょう。

セキュリティ教育の実施

セキュリティリテラシーを高めるには、従業員に対する教育や研修が必要です。情報セキュリティポリシーに従いつつ、新しい脅威が発生した場合は教育内容に取り入れて、常に最新の情報にもとづいて実施しましょう。内容が固定化されないように、外部からセキュリティの専門家を招へいしたり、eラーニングを利用したりすることも有効です。
一度行っただけではセキュリティに関する意識は薄れていくため、セキュリティ教育は定期的、継続的に行ってください。

セキュリティリテラシーテストの実施

セキュリティリテラシー向上のためには、現状の従業員の知識レベルを把握することも重要です。そのためには、定期的にセキュリティリテラシーテストを実施しましょう。

テスト結果によって従業員の情報セキュリティの理解度を把握し、不足する部分を特定することで、より実態に即した教育内容を設計できます。セキュリティ教育の内容を復習させる意味でも、リテラシーテストは重要です。

定期的なセキュリティ情報の発信

社内チャットやメールなどを活用して、セキュリティに関する最新情報を従業員に共有しましょう。それが、セキュリティ意識を持ち続けるきっかけを作ることにつながります。
インシデントや脅威に関する情報の場合は、自社の場合はどういった対策をしているか、発生した場合はどのような手順で対処すべきかなどを、併せて伝えることが重要です。

セキュリティリテラシー教育に含めるべき注意点

セキュリティリテラシー教育をする際には、具体的なリスクを理解し、それに対処するための実践的な知識を提供することが重要です。ここでは、セキュリティリテラシー教育に盛り込むべき、主な注意点を5つ紹介します。

パスワード管理

具体的なパスワードの設定についてルールを設け、周知します。具体的には、「大文字や小文字、数字、記号を組み合わせる」「一定期間ごとに変更する」「一度使用したパスワードを利用しない」といったことが挙げられます。同じパスワードを複数のサービスで使い回すリスクについても、注意喚起することが大切です。

ブラウザによっては、WebサービスのIDやパスワードの保存が可能ですが、デバイスの盗難や不正アクセスに遭ったとき、容易にログインされてしまいます。保存させないルールや仕組みづくりも重要です。

外部ネットワークへの接続禁止

外部ネットワークとは、インターネットを介して組織外のユーザもアクセスできるネットワーク環境のことです。公共Wi-Fiはもちろん、クラウドサービスなども外部ネットワークに含まれます。
外部との接点が多い分だけ外部ネットワークはリスクも高く、接続する場合は十分に注意しなければなりません。安易に接続しないようにルールを設けるほか、接続する場合の具体的なリスクについても伝えるようにしましょう。

メール送受信の注意喚起

メールには多くのセキュリティリスクがあります。さまざまなコミュニケーションツールが誕生していますが、企業間の連絡では今でもメールが利用されるケースが多いです。

メールには誤送信による情報漏えいなどのリスクがありますし、メールによってマルウェアに感染したり、不正サイトに誘導されたりといった事例は近年でも起きています。不審なメールやURLを開かないように注意喚起するほか、セキュリティソフトやメールフィルタなどの導入も行いましょう。

ソフトウェアのインストール制限

脆弱性のあるソフトウェアを安易にインストールすると、不正アクセスやウイルス感染などのリスクが発生しかねません。信頼できるソースからのソフトウェアのみをインストールし、それ以外は制限するのがおすすめです。また、公式のアップデート以外のプログラムは、避けるよう周知しましょう。

フィッシング攻撃や標的型攻撃への備え

フィッシング攻撃や標的型攻撃の実際の攻撃手法を例に、あやしいリンクや添付ファイルをクリックしない重要性を伝えます。また、万が一攻撃を受けた際に、どのような対処をして誰に報告すべきか、対応手順も周知するといいでしょう。

セキュリティリテラシー教育では、具体的な例を交えながら、従業員にリスクを自分事として捉えてもらうことが重要です。このような教育を繰り返し行うことで、企業全体のセキュリティ意識が向上し、リスクの軽減につながります。

セキュリティリテラシーを向上させて、万全の対策を

従業員のセキュリティリテラシーの向上は、企業の情報資産を守るために必須の要素であり、最新のセキュリティツールの導入やルールの整備と同じくらい重要な取り組みです。
特に、人的ミスによるリスクを軽減するためには、情報セキュリティポリシーの策定や教育プログラムの実施が欠かせません。継続的に情報セキュリティについての注意喚起を行い、セキュリティ対策の一貫として従業員の意識を高めましょう。

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