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電子カルテシステム仮想基盤(Nutanix)
導入事例社会医療法人財団 慈泉会
相澤病院様


Nutanix Cloud Platformで脱3Tier型仮想基盤を構築
リソース追加などのシステム運用負荷軽減および
信頼性・可用性の向上を実現
業種:医療・ヘルスケア 製品:保守・運用導入プロダクト販売 ソリューション:医療向けソリューション
問題・課題
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システムリソースの追加やシステムアップデート時にもシステムの運用継続が必要
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医療DX進展に向けた、信頼性と可用性および拡張性の高い電子カルテ基盤が必要
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サーバ運用管理業務による院内職員の負荷軽減
成果
システムを止めることなくリソース追加やシステムアップデートを実現
十分な冗長性と充実したサポート体制による電子カルテシステムの安定稼働を実現
仮想基盤の管理機能一元化と操作性向上による運用業務の効率化
電子カルテシステムのパフォーマンス向上
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事例の詳細
導入前の背景や課題

相澤病院
医療情報システム部 課長
小日向 隆行氏
早くからサーバ仮想化を進めるも拡張性や運用性に課題
医療DXの進展に向け、信頼性及び可用性の高いサーバの構築は不可欠となっています。病院内では電子カルテをはじめ、多くのシステムが緊密に連携しており、リソース追加やアップデートの際はシステムを止めずに作業を進めることが求められます。
相澤病院様では2009年から物理サーバ、SANスイッチ、共有ストレージで構成する3Tier型仮想基盤に情報系のサーバを集約し、2011年には病院にとって非常に重要な電子カルテも仮想基盤上で稼働させるなど、早くからサーバ仮想化に取り組んでいます。サーバ集約を進めたことで、運用についても省力化を期待されましたが、実際にはリソースの追加やシステムアップデートのたびに多大な負荷がかかっていました。
3Tier型で運用していたころは「リソース追加時にはその都度仮想基盤を止める必要があり、業務に大きな影響が出る可能性がありました」と医療情報システム部課長の小日向隆行氏は話します。
医療情報システム部ではITインフラの維持管理に加え、医療DXに必要な技術支援やリソース確保なども手掛けていますが、小日向課長は「数年先のリソースまで考えてシステムを構成することは、現実的ではありません。今は新しい技術がどんどん出てくるため、それに合わせて柔軟にリソースを追加する必要が出てきます」と語ります。ストレージ容量にあらかじめ余裕を持たせて構成する方法もありますが「初期費用や運用コストが高くなる上、リソースに無駄が生まれやすくなります」(小日向課長)と懸念していました。
また、システムアップデートの際に仮想基盤を止める必要があったことも負担になっていました。小日向課長は「セキュリティの面でも、システムの定期的な更新は欠かせません。しかし、3Tier型の場合は更新の際にも仮想基盤を止めなければならず、とても苦労していました」と振り返ります。
こうした課題の解消に向け、HCI※アーキテクチャを基盤とする次世代ICT環境の検討が始まりました。
※HCI…ハイパーコンバージド・インフラストラクチャ
相澤病院のシステム構成図

選択のポイント
メーカの考えを直接聞けたことが決め手に
NECフィールディングは2018年に相澤病院様の情報系ネットワーク更新業務を受託し、その後もファイルサーバ更新などを担ってきました。小日向課長は以前IT保守の業務に携わっていた経験があり「NECフィールディングは仕事ぶりも運用保守の品質もレベルが高いと感じています」と評価いただいています。
HCIアーキテクチャ導入の検討を始めた当初は複数の製品が候補に挙がっていましたが、最終的には「Nutanixの設計思想や考え方に納得できた」(小日向課長)ことから「Nutanixソフトウェア」で仮想化することが決まりました。NECフィールディングがNutanixの技術者を連れて相澤病院様を訪問し、直接提案する機会を設けたことも決定の後押しになりました。「我々のようなエンドユーザがメーカと直接話せるチャンスは少ないのですが、NECフィールディングがその道筋を作ってくれたおかげで、メーカの考えを深く理解できたことには感謝しています」と、小日向課長は語ります。
ベンダ選定の上では、保守の品質や体制が整っていることも重視されました。小日向課長は「NECフィールディングのように自社でNutanix製品の保守サービスを提供できるところはそれほど多くありません。すでに保守品質は分かっていたので、今回もNECフィールディングに任せておけば安心だと感じていました」と説明します。
実際に2022年3月の稼働開始以降、ノード交換を伴うトラブルが発生したことがありました。「もともとNutanixのテクノロジーを理解して導入を決めているので、こうしたトラブルがあっても問題なく稼働するのは分かっていた」(小日向課長)とは言え、院内業務に影響しかねない事態であることから、NECフィールディングは原因究明を急ぎました。小日向課長は「我々の想定が正しかったことが確認できた貴重な経験だったと思います。NECフィールディングには粘り強く対応してもらい、最終的には納得できる報告を受けたので、任せて良かったと改めて感じました」と、当時を振り返りながら評価されています。
導入後の成果
業務負荷軽減とさらなる業務効率化に寄与
「Nutanixソフトウェア」での仮想化から1年ほどして、電子カルテシステムもNutanixプラットフォーム上に移行しました。それ以前も電子カルテシステムは他の仮想基盤上にあったものの、Nutanix環境に移行してから「従来の3Tier型よりもパフォーマンスが向上した」と小日向課長は強調します。
また、Nutanix環境への移行後は管理画面の操作性が高まり、運用業務の効率化につながっています。「ハードウェアの各コンポーネントの情報から仮想マシンの情報まで1画面でオペレーションできるのが機能的で、しかも違和感なく操作できます」(小日向課長)。さらに、ノード追加やシステムアップデートの際も複雑な手順を踏まずに実行できることも、運用負荷軽減に寄与しています。
相澤病院様の医療情報システム部は、IT業界を経験した人材が多く在籍しています。それだけにトラブルがあった際はベンダ任せにするのではなく、自分たちが納得できるかどうかを重視しています。小日向課長は以前発生したトラブルを例に挙げ、「ハードウェアやシステムに起こるトラブルを予期することは難しいですが、Nutanixプラットフォームはその特性からミッションクリティカルなシステムを十分動かせる環境だと評価しています」と話します。
今後医療DXがさらに進展し、ITインフラの重要性も高まっていくことが予想されます。医療情報システム部は、ITインフラの安定稼働という重大な役割を果たしつつ、医療サービスの充実や、職員の業務負荷軽減などに貢献できる情報インフラの整備を検討していく方針です。
小日向課長は「Nutanixソフトウェアを導入したことで、DXに必要なリソース追加も柔軟にできるようになりました。我々の仕事は目に見えにくいことが多いですが、縁の下の力持ちとして医療を支えていきます」と話します。その取り組みを支える存在として、NECフィールディングには大きな期待が寄せられています。
お客様プロフィール
社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院様
所在地 | 長野県松本市本庄2-5-1 |
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病床数 | 460床(一般:384床 HCU:12床 ECU:10床 その他:54床) |
概要 | 1908年の開院以来、100年以上にわたり地域医療に貢献する長野県松本地域の基幹病院。長野県初の「地域医療支援病院」の承認をはじめさまざまな認定を受けている急性期病院でもあり、全ての救急患者を受け入れるのがポリシー。一部の診療領域では県外や国外からも患者を受け入れている。地域の他の病院や診療所との連携・協働により住民の安心を確保するとともに、治療のその先にある生活を見据え、切れ目のない医療を提供している。 |
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担当者からひとこと
NECフィールディングは保守を60年以上生業としてきました。新しい商品やソリューションのご提案は勿論、運用保守フェーズに入った際にもしっかりお客様に寄り添える企業でありたいと考えております。お客様の為になる提案・運用を継続し、今後も相澤病院様を支えていけるビジネスパートナーとして、末永く認めていただけるよう活動してまいります。

北関東営業部
ディレクター
山口 哲也
これまでの活動で様々なご提案をしてきた中で、Nutanixは非常に重要なお取引の一つです。これまで以上に、情シスだけでなくその先の職員や患者様の事も考え、CEとも連携しながらお客様の役に立つより良いご提案をしてまいります。

北関東営業部
シニアプロフェッショナル
三品 厚

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※記載されているお役職等の情報につきましては、2025年9月30日時点のものです。
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