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業務端末ライフサイクルマネジメント事例尼崎市様


基幹業務システムの統一・標準化を見据え
導入から運用保守まで伴走する体制を構築
業種:自治体・公共 製品:保守・運用 ソリューション:PC-LCM
課題背景
- 設定の異なる端末が混在し、予備機確保や故障時のマスタ適用に時間を要する
- 故障対応の調整に難航する時期が発生している
- 基幹業務システムの標準化を見据えた環境整備が必要
成果
マスタ集約によって予備機確保やマスタ適用をスピーディに
専用ポータルサイトや電話窓口を開設し、迅速な故障対応を実現
導入時の体制を運用開始後も維持し、標準仕様の基幹業務システムへの移行を継続支援
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対象サービス
-
尼崎市様の運用保守体制イメージ図

事例の詳細
導入前の背景や課題

総務局 行政マネジメント部
情報システム担当
大谷 奈央氏
異なる設定の端末が混在
障害対応の遅さも負担に
自治体業務のDX推進に向け、各自治体では端末更新や基幹系システムの入れ替えなどが盛んに行われています。尼崎市様においても、2023年に「あまがさき共創DXプラン」を策定しました。これまで進めてきたデータの利活用と行政手続きのデジタル化の加速を主眼として、2023年度から2025年度までの3年計画で取り組みを進めています。2023年10月には基幹系端末の更改で約400台、その後は職員が利用する行政端末約3,800台、合計約4,200台を入れ替えました。
多くの端末が稼働する環境下では、不具合や故障が頻繁に発生します。従来使用していた基幹系端末はマスタが原課ごとに異なっていました。そのため、予備機には特定のマスタを適用しておくことができませんでした。
障害発生時は、故障した端末と同じマスタについて、最後にバックアップを取得した日時を調査し、予備機に最新のイメージバックアップを復元する作業が必要でした。情報システム担当の大谷奈央氏は「バックアップの復元に2、3日要することがありました。端末が1台しかない原課もあるので、関係者との調整には苦労しました」と語ります。この現状を解決するため、複数存在するマスタの統一が必要でした。
また、ベンダーとの連携も悩みの一つでした。従来の障害対応依頼は電話のみで、尼崎市専用の窓口はありませんでした。そのため連休明けは電話が混みあい、受付までに時間がかかっていました。端末が復旧できなければ業務が止まり、市民サービスへの影響も懸念されます。早期復旧を目指し、原課とベンダーの板挟みになることもありました。
選定のポイント

総務局 行政マネジメント部
情報システム担当 課長
岡本 央氏

総務局 行政マネジメント部
情報システム担当 係長
林 和祥氏
プロジェクト完遂の
具体性、実現性を評価
尼崎市様では、基幹系端末の更新プロジェクトをプロポーザル方式で選定しました。その理由について岡本央課長は、「従来の基幹系システム更新は1社との随意契約で、システムがメイン。端末はそれに含まれる形でした。それでは端末のサポートまで目が行き届かない面がありました」と指摘。加えて数年前に基幹系システム再構築で業務システムがマルチベンダー化し、システムと端末との調整がより複雑になりました。そのため、尼崎市様はコストよりも確実性や運用開始後の対応の柔軟性を重視したいと考えました。
情報システム担当の林和祥係長は「各社とも目指しているところは一緒だが、実現するためのプランニング、それに至る考察は異なっていました。その中でもNECフィールディングは、我々の目的に最適な提案を示してくれました」とNECフィールディングを選定した理由を語っています。
NECフィールディングは6年前、入札により行政端末約3,600台の導入を受注しています。今回の提案では6年前のフィードバックを活かし、提案前から現状課題を入念にヒアリングしました。その甲斐もあり、マスタ設計や保守運用対応で懸念される問題とその解決策を具体的に明示することができました。林係長は「我々の苦労や目的を理解してくれていることは、まず大前提です。その上で、今回の提案内容は根拠に基づいた具体性、実現性がしっかりしていると感じました」とコメント。岡本課長も「提案書の内容から、NECフィールディングに任せれば高い水準での業務遂行が期待できると感じました」と話します。
入札方式では、仕様書で定めた以上の提案は期待できません。今回はプロポーザル方式にしたことで、「今回の予算を超えた追加提案も受けられました。こうした情報があると次回の予算を確保する上で参考になります」(岡本課長)と声を弾ませます。中長期的な目線で有用との判断から、資産管理など仕様書にはない提案を多く盛り込んだこともNECフィールディングへの評価につながりました。
導入の成果
一元的なサポートで柔軟な運用と
迅速な保守対応を両立
端末の入れ替えに際して尼崎市様向けに障害対応や端末の移設、マスタ更新などを一元的に管理する受付窓口を設置。加えて尼崎市様専用のポータルサイトも開設し、迅速かつシームレスに対応できる体制を構築しました。対応状況が可視化されたことで、依頼元原課へタイムリーに対応状況を説明できるようになりました。また、マスタを統一したことにより、予備機にあらかじめマスタイメージが展開可能になりました。障害発生から予備機交換、業務復旧までのリードタイムが削減されました。
NECフィールディングの提案で評価したポイントの一つに「稼働後の柔軟な対応」を挙げた岡本課長。「定額減税の実施など急な制度改正があると、特設窓口設置や業務の急増で、一時的に端末台数を増やす必要があります。NECフィールディングには柔軟に対応してもらうことで、業務が滞ることがなくなりました」と、狙い通りの効果があったことを強調します。
総務省やデジタル庁では、自治体業務の統一・共通化を進めています。ガバメントクラウドを活用し、自治体ごとに運用していた基幹系システムの標準化を図る計画です。自治体の情報システム担当者にとっては既存システムの運用に加えて、数年後のシステム運用を見据えた検討が必要となります。岡本課長も「ゼロトラストの考え方を採り入れたデジタル基盤の構築など、将来に向けた検討課題は山積みです」と明かします。その中でNECフィールディングには「他の自治体での成功事例を横展開していただき、デジタル化に向けて有意義な提案を継続してもらいたい」と期待を寄せています。デジタル化の推進による業務効率化を視野に入れつつ、安全かつ確実な稼働を支援するため、NECフィールディングは今後も尼崎市様に寄り添った提案を続けます。
お客様プロフィール
尼崎市様
所在地 | 兵庫県尼崎市東七松町1丁目23番1号 |
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概要 | 兵庫県の南東部に位置する人口45万人の中核市。総面積は50.70平方㎞。東は大阪市、豊中市と接し、北は伊丹市、西は西宮市と接する。神戸をはじめ大阪、京都などへのアクセスが良く、市の北部には閑静な住宅街が広がる。京阪神への通勤者を中心にベッドタウンとして人気を集めており、転入者はコロナ禍の時期を除き毎年2万人前後で推移する。大阪湾に面した市の南部は工業地域として発展した。主要鉄道路線や幹線道路が走る市の中央部には商業施設が立ち並ぶ。 |
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担当者からひとこと

西日本インテグレーション統括部
関西第二営業部 営業第三課
マネージャー
杉田 隼
尼崎市様が課題として捉えていた基幹系端末の「マスタ統一化」「障害時の早期復旧」「業務システムの標準化」に対して、ご提案段階から尼崎市様と議論を重ねることで、理想的な端末環境の構築にお役に立つことができたと考えています。これからも尼崎市様の課題やニーズにあわせたIT環境のご提案に注力していきます。

西日本インテグレーション統括部
関西第二営業部 営業第三課
担当
池田 航一
尼崎市様の課題解決に向けて、組織で一丸となって取り組めた点が、今回のご評価につながったと感じています。プロジェクトマネージャーをはじめ、構築、展開、運用の各リーダがお客様と密に連携し、大きなトラブルなくプロジェクトを遂行できました。これからも組織としてお客様の期待に応えられるよう、営業としての役割を全うします。

デジタルビジネス統括部
公共SLグループ
主任
鯉登 芳一
全国の営業支援員として本件の提案書作成の支援に携わらせて頂きました。これからも、国の動向や他自治体事例などの情報を提供する中で尼崎市様の環境に合った、より良い提案を行ってまいります。

この事例の製品・ソリューション
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※記載されているお役職等の情報につきましては、2024年9月30日時点のものです。
※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。