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文教向けソリューション導入事例玖珠町教育委員会様
GIGAスクール構想で広がる子どもたちの未来
子ども主体の学びを1人1台端末 NEC Chromebookで実現
“ジュニアICTリーダー”の取り組み実践
業種:文教・科学 製品:導入 ソリューション:文教向けソリューション
課題背景
- 人口減に直面する町の未来を担う人材育成が急務
- 社会のデジタル化が進む中、ICTを活用した質の高い教育体制の構築が必要
- 出欠席の確認やテストの採点など校務の多くが紙で行われており、非効率だった
成果
町の魅力を紹介するWebサイトの制作などを通してまちづくりの当事者意識を醸成
クラウド活用によるグループワークなど、ICTを採り入れた授業で主体性や協働性を養う
専用プラットフォームの構築やクラウドの活用で情報共有が進み、校務が効率化
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対象サービス
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導入したChromebookを使った授業風景
事例の詳細
導入前の背景や課題
過疎地ならではの課題解決には
教育現場のデジタル化が不可欠だった
2020年から本格始動したGIGAスクール構想。グローバル化に対応した教育環境の整備を目指し、義務教育課程にある子どもたちに対して学習用端末が配布されました。大分県西部にある玖珠町では、2019年に町内に7つあった中学校が1校に統合されたことを契機に、GIGAスクール構想に先立ち教育のICT化に取り組んできました。その取り組みを主導しているのが、玖珠町教育委員会です。
玖珠町教育委員会の梶原敏明教育長は「玖珠町は都会に比べ、芸術など本物に触れる機会が少なく、入ってくる情報は少ないですが、自然が体験できること、つまりリアルという強みがあります」と語ります。そこで、GIGAスクール構想をきっかけに地域による教育格差を埋めようと思い立ち、教育委員会にGIGAスクール推進室を発足させ、積極的にICTの活用を進めてきました。
玖珠町が2021年11月に始めたのが、玖珠町ジュニアICTリーダー(JIL)事業です。学習用端末を使って子どもたちに町の魅力を伝えるWebサイトを作ってもらおうという取り組みで、事業を通じて情報活用能力を高めると同時に、身に付けた力が学校に還元されることも期待しました。JIL事業をはじめ数々のICT事業を推進する平川拓也主任は、「端末に興味を持つ子どもたちが、学校以外の場面でも端末を活用する力を身に付ければ、教職員の負担軽減にもつながり、より早く使いこなせるようになるのでは、と考えました」と、同事業の意図を語ります。
JIL事業を通して子どもたちには当事者意識が芽生え、町の風景や出来事を自分の視点で見るようになったそうです。「未来の町の担い手である子どもたちに、早いうちから町に関心を持ってほしいという観点からも大きな効果があります」と、衛藤公彦室長はJIL事業の成果を語ります。こうした取り組みが評価され、玖珠町立塚脇小学校とくす星翔中学校の2校は文部科学省が主導するリーディングDXスクール事業の指定校に選ばれています。
選定のポイント
筐体の特徴や豊富なノウハウ、
親身なサポート体制が選定の決め手に
玖珠町の小中学校ではNECフィールディングが提供したChromebookが使われています。玖珠町ではGIGAスクール構想の開始に伴い、すべての小中学校に対して一斉に端末を導入しました。
端末を選ぶ最初のポイントは、キーボード入力とクラウド利用という点でした。「タブレット端末は直感的で使いやすいのですが、キーボード入力は情報活用能力の大事な要素として位置づけられており、小中学校段階でしっかり習得しておく必要があると考えました」(平川主任)。そこでGIGAスクール構想の標準仕様書とも照らし合わせた結果、Chromebookが選択肢に挙がりました。機器の選定に当たっては、NECフィールディングのサポートもあり、「熱心に情報を収集してくれて、前例が少ない中で、今後の活用方法まで考えてくれました」と平川主任は当時を振り返ります。
また、Chromebookがクラウドを前提とした端末であることも大きな決定要因になりました。「クラウドベースであれば、通信環境があればすぐに使えます。活用が進む中でメモリーやハードディスクの容量などを気にする必要もありません。端末管理の面から見てもメリットがあると考えました」(平川主任)。
このほか、NECのChromebookがLTEモデル・Wi-Fiモデルともに共通の筐体であることも選定理由の一つに挙げられます。GIGAスクール構想は「誰一人取り残さない教育」を掲げており、家庭に通信環境がない子どもでも平等に使えることは非常に重要です。外観を見ただけではどちらのモデルなのか区別がつかないことも、評価ポイントになりました。
さらに、NECフィールディングの対応については「以前から親身になって相談に乗ってもらっていた上、導入後はキッティングの支援をいただくなど、玖珠町の子どもたちの学習基盤づくりに貢献していただきました」(平川主任)と評価を受けています。
導入の成果
情報活用能力、プレゼンスキルなど
未来の担い手に必要な力を養う
クラウドが前提となるChromebookの活用によって、子どもたちの思考に大きな変化が見られました。「クラウドで共有すると瞬時に他者の考えも分かります。子どもたちは答えや結果のみを共有するのではなく、友だちの考えも参照しつつ自分の考えを組み立てています」(衛藤室長)。中学校の授業では生徒たち自らが動画教材やデジタル教科書などを使って情報収集したり、自分の考えをまとめたものを共有したりしています。つまり、クラウドの活用が主体的で協働的な学びにつながっています。
Chromebookの導入で、校務にも変化がありました。「先生たちには資料を共有したり、URLの受け渡しをしたりするなど、実際に使ってもらうことで理解を深めてもらいました」と衛藤室長は語ります。クラウドを使いこなすことで得たノウハウを授業に生かすなど、校務DXが進んだことで授業にもプラスに作用しています。
梶原教育長は「玖珠町が進める教育のあり方が他の地域にも広がり、子どもたちの学び方と教職員の働き方の変革につながってほしい」と願っています。今後の方針について衛藤室長は「情報活用能力やプレゼンテーションスキルなど、将来必要な能力を教育DXで伸ばしていきたい」と語ります。その実現に向けて、NECフィールディングには「積極的に教育現場へ足を運んでもらい、新しい製品や最新動向などをどんどん提案してほしい」(平川主任)と期待が寄せられています。
NECフィールディングは、玖珠町が目指すGIGAスクール構想の着実な推進や校務DXのさらなる発展に向けて、ICTの専門家としての知識や経験を生かした提案と、現場に寄り添うきめ細かなサポートを続けていきます。
お客様プロフィール
玖珠町教育委員会様
所在地 | 大分県玖珠郡玖珠町大字帆足 268番地の5 |
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概要 | 大分県西部に位置し、九州山地に囲まれた自然豊かな町。人口は1万3989人(2024年2月末現在)。面積は286.6平方kmで県全体の4.5%を占める。九州屈指のパラグライダースポットとして知られる伐株山や、隣接する中津市にかけて広がる景勝地・耶馬渓など、大自然を生かした数々の観光スポットがある。「日本のアンデルセン」と呼ばれた口演童話家で児童教育者の久留島武彦の出身地であることから、「童話の里」をキャッチフレーズとした子ども主体のまちづくりに取り組む。 |
URL | https://www.town.kusu.oita.jp/ |
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※記載されているお役職等の情報につきましては、2024年2月7日時点のものです。
※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。