快適に過ごせる
オフィス環境づくりに着手

石渡電気は、通信機器やネットワーク機器、情報配線部材、映像・セキュリティ機器などを取り扱う専門商社です。近年では、ハードウェアだけでなく、クラウドサービス系の商材を取り次ぐなど、エンドユーザーニーズにあわせたラインアップの拡充も図っています。

石渡電気の本社オフィスは、高層ビルの27階にあります。しかし、高層ビルならではの問題に悩まされていたと、石渡電気の代表取締役社長、石渡秀明氏は振り返ります。

「高層ビルであるがゆえに窓を開けた換気ができません。社員の中にはオフィス内で昼食をとる人もいるため、お昼休みの後でも食事のにおいがオフィス内に残ることもあり、職場環境を改善できないかと考えていました」

この課題を解決すべく検討したのが、光触媒空気清浄機の導入です。なお、光触媒は、菌・ウイルスを除去し、悪臭や有害物質を分解する環境浄化材です。触媒をコーティングした物質の表面に、光が当たると強力な酸化力が発生し、有害物質や悪臭を分解。菌やウイルスを除去する効果を発揮します。この技術を利用した光触媒空気清浄機は、メンテナンス性や経済性にも優れており、光触媒フィルターは、水洗い、天日干しを行うことで繰り返し使用可能です。

しかし、多くの光触媒空気清浄機は、高額なうえ専門業者による施工を必要としていました。中には、筐体も大きく、稼働中に騒音が出る製品もあるため、導入には至りませんでした。そうした中、NECフィールディングの提案を受けて光触媒空気清浄機の導入に踏み切ります。

「提案されたCA-ALL（現在は販売停止）は、想像していたものよりコンパクトで、専門施工やメンテナンスも不要でした。加えて高性能で知られる盛和環境エンジニアリング製だったことも導入の決め手になりました。導入後は、ランチタイムが終わってしばらくすると食事のにおいが気にならなくなるなど、高い消臭効果を実感しています。これにより、社員も気持ちよく午後の仕事に取り組めています」（石渡氏）

こうしてにおい対策に取り組んだ同社ですが、昨今の状況から、テレワークの導入や分散勤務など、さまざまな対策を講じざるを得なくなり、社員が快適な職場で業務を行える環境としては不十分だったと石渡氏は話します。

「在宅勤務も取り入れて、出社率を抑えるように努めましたが、商社という特性上、どうしても取引先からの発注依頼にFAXや電話で対応しなければならなかったり、製品を出荷したりする工程が発生します。そうした在宅勤務が出来ない業務にあたる社員に対して清潔な空気の中で働けるように、さらなる対策を講じたいと考えていました」（石渡氏）