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JUKI株式会社様


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自動倉庫「ISMシリーズ」の販売拡大で、NECフィールディングへ保守業務を依頼
- 業種:
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- 製造業
- 製品:
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- 導入サービス
- マルチメンテナンス
- ソリューション・サービス:
事例の概要
課題背景
- 「ISMシリーズ」の導入工場が増え、自社の保守対応が難しくなった
- 保守サービスが「コスト」と考えられていた
- 精密製品の保守に経験知を持つベテラン技術者しか対応できないケースが多かった
事例の成果
NECフィールディングのサービス網によって全国のお客様の保守が可能になった
「予防保全」という新たな付加価値を生み、保守サービスがビジネスとして確立された
どの技術者でも精密製品の保守に対応できるシステムを共創するという提案があった
導入ソリューション
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対象保守対応製品
自動倉庫「ISM 3600」(左)と「ISM 2000」

事例の詳細
導入前の背景や課題
自動倉庫「ISMシリーズ」の保守体制構築が急務
製造業の世界でスマートファクトリー化が進むなか、JUKIが販売する業界初の自動倉庫「ISMシリーズ」の工場への導入が拡大しています。同製品は電子機器に組み込まれるプリント基板の電子部品管理用装置。製造ラインの最初に配置される機器で、稼動時の動作に高い精度と安定性が求められる製品です。最近は宝石類の保管倉庫として購入されるなど、幅広い用途での販路拡大も期待できるようになりました。
「ISMシリーズ」は元々イタリア・ESSEGI社製品で、JUKIの販売会社が扱っていましたが、2014年から日本とアジア向けの商品は、日本国内にあるJUKIのグループ会社が製造しています。
JUKIは工業用ミシンや電子部品をプリント基板に配置するチップマウンタを主力商品としてきましたが、近年は「事業領域の拡大」を主要なビジネス方針に掲げ、グループ企業の技術を結集して実装ラインの他の製品の製造・販売にも注力。JUKIの植草敬一氏は「ISMシリーズの製造・販売もその一環」と話します。
「ISMシリーズ」の保守は「定期点検」でのメンテナンスと「故障などトラブル時の修理・対応」の2つに分かれ、「定期点検」はマシンの稼働部位やキーパーツの状態確認、清掃・給油などの作業をして、最終的に動作確認します。
作業は従来JUKIの社員が行っていましたが、同社の保守サービス拠点は東京、大阪の2カ所のみでした。同製品の導入が順調に全国に広がっていくなか、定期点検でお客様の希望する日程でスケジュールが組めなかったり、トラブル対応ですぐにスタッフが工場に駆けつけることができなかったりするケースが出てきました。JUKIは今後さらなる販売の拡大が見込まれる「ISMシリーズ」で、保守体制の見直しを迫られることになりました。

コーポレートオフィサー
カスタマービジネスカンパニー
カンパニー長 植草 敬一氏
選択のポイント
全国約400カ所サービス拠点での“守備範囲”の広さを評価
JUKIの若林宙伸氏は「遠隔地にある工場でトラブルが発生して、対応の準備から完了まで3~4日程度かかるようなケースもありました」と話します。JUKIはこうした保守体制を改善するため、「ISMシリーズ」の保守をアウトソーシングすることに決めました。
委託先の選考に際して、NECフィールディングを含む数社が検討の対象になりました。NECフィールディングに対しては、JUKIの同製品担当部署の何人かが、以前から業務上の付き合いを通じて感じていた「NECグループへの信頼感」というベースがあったといいます。
「他社はソフトウェアしか対応できなかったり、ハードウェアのみの対応だったりと満足できる提案内容ではありませんでした。唯一NECフィールディングだけは、トータルにどんなことでも対応するという姿勢を示していただきました」(植草氏)。さらに「全国を網羅する約400カ所のサービス拠点網という、お客様にとっての大きな安心感がありました」(若林氏)。これらの点が高い評価につながり、NECフィールディングが「ISMシリーズ」の保守を受託することに決まりました。

カスタマービジネスカンパニー
サービスソリューション部
部長 若林 宙伸氏
導入後の成果
お客様に合わせた定期点検が可能に
「ISMシリーズ」の保守体制は、全国約400カ所のサービス拠点の機動力によって「お客様のご希望に沿った定期点検計画を立てられるようになりました。サービス体制の充実ぶりから、トラブル対応のケースでも的確で素早い対応ができるという信頼感を持つことができます」(植草氏)。また、NECフィールディングは「ISMシリーズ」の保守作業を標準化するために自主的に作業マニュアルを製作しました。これについて、「保守クオリティ向上に資する素晴らしいドキュメントです」(若林氏)と高く評価されました。
また、NECフィールディングの充実した保守体制と積極的な姿勢はさらなる成果をもたらしました。植草氏は「従来JUKIではサポートや保守などのサービスは会社の『コスト』という認識でした」と話します。それをビジネスへと転換することがJUKIの事業領域拡大方針の一環であり、保守委託はまさにこの考え方を具体化する好例となりました。
「充実した体制下で定期点検というメンテナンスを行うことによって、予防保全という新たな付加価値を生み出しました。それがサービスのビジネス化につながったのです」(植草氏)。
JUKIは「ISMシリーズ」の販売にあたって最初1年間の無償保守サービスを付け、お客様の要望があれば2年目から有償保守サービスの契約を提案しています。
JUKIとNECフィールディングの共創によって生み出された保守の付加価値による貢献もあって、有償保守サービスの販売実績が少しずつ積み上がっているといいます。若林氏は「保守を委託する製品を増やし、最終的にはラインごと当社製品を任せたい」と期待を寄せます。植草氏は「当社製の精密機器は、保守に経験知が必要で、一部のベテラン技術者以外の対応が難しいケースもあります。保守クオリティを均質化するため、どの技術者でも同様に対応できるシステムをNECフィールディングと共に構築したい」と話します。

お客様プロフィール
JUKI株式会社
所在地 | 東京都多摩市鶴牧2-11-1 |
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概要 | 工業用・家庭用ミシン、産業装置を中心にグローバルに事業を展開。産業装置では電子機器に組み込まれるプリント基板生産ライン向けに、チップマウンタをはじめとする各種基板製造装置、基板検査機、自動倉庫などを製造・販売する。製品の83%を海外で販売。工業用ミシンは180カ国以上で販売され、世界シェアトップを誇る。 |
URL | https://www.juki.co.jp |

担当者からひとこと
自動倉庫など工場設備系の保守は、特定業種サービス営業部がこれから特に力を入れたいと考えている分野です。工場設備は多様なIT機器が数多く設置され、NECグループが長年蓄積してきたノウハウが保守に生かせる対象だからです。さらに、例えば大型冷蔵庫などの冷設機器の保守にも注力していきます。当社の国内約400カ所のサービス拠点を活用することで、コンビニ冷蔵庫等の保守事業を機動的に展開できると自負しています。

マルチメンテナンス事業部長
西村 延之
「ISMシリーズ」は当社が請け負う装置としては最大サイズの製品です。製造ラインにおける重要装置ということもあり、担当できることに誇りとやりがいを感じています。さらなる信頼を得て、他の製品の保守もお任せいただき、JUKI様のサービス事業の付加価値向上・事業領域拡大に貢献させていただきたいと思います。

マルチメンテナンス事業部
特定業種サービス営業部
向後 直人
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※記載されているお役職等の情報につきましては、2020年05月12日時点のものです。
※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。