サイト内の現在位置
株式会社鶴屋百貨店様
デジタルサイネージで
お客さまとの情報交流を強化
従業員数 | 538名(15年5月末) |
---|---|
業種 | 卸売・小売業 |
導入サービス | デジタルサイネージシステム |
流通業界において、お店と顧客との交流をどのように深めるかが課題になっています。
熊本市中心街に店舗を構える鶴屋百貨店は、顧客との情報接点を増やすためにデジタルサイネージの運用を開始しました。
鶴屋百貨店様の要望される機能を満たしたこのデジタルサイネージシステムを、NECフィールディングが実現しました。
店舗改装を機にデジタルサイネージ設置へ
流通業界では、リアル店舗への顧客誘導や顧客とのコミュニケーションの活発化が課題です。
[中島] 海外からの観光客のインバウンド需要拡大が百貨店の売上増に寄与しているといわれますが、それは東京などの大都市圏が中心。九州では、上海などからのクルーズ船がやってくる福岡地区に限られています。地方ではその効果は小さい。熊本市内では、2015年2月末で百貨店がひとつ閉店しました。そのため、当社は老舗百貨店としての責任が増しています。それだけにお客さまをどう呼び込むか、来店されたお客さまとのコミュニケーションをどう活発化するかが課題です。
デジタルサイネージ導入は、15年2月に店舗1階部分の一部改装の前に始めました。それ以前は、72年に本館の大増床をした際に、館内中央の階段壁面に22インチのブラウン管を30台以上並べた店内モニターを設置していたことがあります。改装とともにサテライトスタジオを設置し、地元の放送局がラジオの生番組の放送を開始。その放送風景などを店内モニターや、各階のエレベーターホール、エスカレーターの背面に設置したモニターで放映していました。これは当時、百貨店として先進的な取り組みでしたが、その後、故障しても新しいブラウン管を調達できなくなったので、02年に撤去してしまいました。
[中島] モニターを使った放送風景の放映はなくなりましたが、ラジオの生番組「午後2時5分一寸一服(ちょっといっぷく)」は、今でも月曜から日曜まで放送される全国でも珍しいくらいの長寿番組になっています。また、デジタルサイネージについては、他の百貨店の事例を見学に行くなど研究はしていました。
[川内] 私を含めて店内モニターを知らない世代の社員は多くいます。百貨店がデジタルサイネージを導入している事例は知っていましたが、自分たちが導入するイメージはありませんでした。運用が難しそうだな、という思いもありました。
ハードやソフトの故障にもスピーディに対応できること
今回、NECフィールディングを選ばれた理由は?
[中島] ハードウェアというのは必ず故障するものだと思っています。またソフトウェアの不具合もあるかもしれません。そんなときにすぐに対応してもらえるかどうかが一番重要でした。NECフィールディングとは、22年前に電話交換機を更新したときからの付き合いです。その間、半ば常駐のようにして保守・故障対応してくれていましたので、信頼していました。
実はNECフィールディング以外からも提案をもらいましたが、実機を使ったデモやモックアップで設置イメージをリアルに見せてくれたのはNECフィールディングだけでした。私たちも活用法を模索中だったので、デモで理解を深めることができました。
[川内] デジタルサイネージ導入を決め、どのように使うのか、最初はイメージが湧きませんでした。55インチの液晶パネル4枚構成で、ラジオ番組の放送風景を流すだけでなく、動画による催事の情報や店内の案内などさまざまなコンテンツを配信したい。動画の配信や将来の拡張にも対応できるように、最上位システム「PanelDirector」の採用など、NECフィールディングはじめNECグループの皆さんに要望を聞いてもらいました。
[中島] 百貨店の開店は午前10時です。その前の開店準備中にタイマーでデジタルサイネージを動作させています。そのときにちょっとでも不具合があると、連絡すればすぐに駆け付けてくれるので助かります。開店後、パネルに映像が映っていないということは避けなければなりません。実際に2度ほど不具合で対応してもらいました。
設置場所や売場フロアに対応したコンテンツ配信も
8月からバス停に面した店舗外壁でもデジタルサイネージが稼働しています。
[中島] そこは以前は宝くじ売り場でした。改装の際に、宝くじ売り場を別の場所に移し、その後の活用を検討しているときに、「デジタルサイネージを設置しよう」となりました。また、歩いている人が立ち止まるようなコンテンツを流したいので、スピーカーも設置しています。将来は各フロアにも設置を検討していくつもりです。
[川内] 店内のデジタルサイネージと店舗外側のデジタルサイネージでは、流すコンテンツも変える必要があります。また、店内も各フロアや売場ごとにコンテンツを変えなければなりません。VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の担当としては責任が重くなりますが、お客さまとの接点、コミュニケーションを図れる場としてデジタルサイネージに期待しています。
今後、デジタルサイネージを活用するシーンも増えますね。[中島] 地下の食料品売り場を改装したときに、イートインスペースを設けました。最初は日本語の案内表示だけでしたが、今は英語の案内も掲示しています。今後、中国語や韓国語などの多言語に対応するにはデジタルサイネージが最適だと思います。百貨店ではたくさんの店員がフロアにいて適宜案内してくれる。百貨店のサービスのそうしたおもてなしが特長です。海外からのお客さまにも気持ちよくお買い物をしていただくために、フロア案内を多言語でデジタルサイネージで表示する、といった使い方もできます。さらにタッチパネル化して、お客さまと百貨店との双方向のコミュニケーションも実現したい。
もちろん地域のお客さまから愛される存在でもありたい。店舗外側のデジタルサイネージは「一寸一服」で流れる当店のテーマ曲にちなんで「ラララビジョン」と名付けました。お客さまが待ち合わせ場所として「ラララビジョンの前で」と言っていただければうれしいですね。
担当者からひとこと
「デジタルサイネージのお話をいただいて、鶴屋百貨店様のご要望に対応するために、私たちもデジタルサイネージを勉強し直しました。高いハードルでしたが、NECフィールディングがフロント営業として初めてPanelDirectorを提供することができました」
「電話機と交換機の保守などで深くお付き合いさせていただいていたことで、デジタルサイネージ設置のご相談をいただくことができました。今後、デジタルサイネージの活用や増設などでお役に立ちたいと思います」
支店紹介
熊本支店
高い結束力で受注案件増をめざす
熊本支店は熊本県のほぼ全域をエリアとしています。社員数は13名で、パートナー15名を含めて30名弱の中規模の支店です。県内には八代市にサテライト拠点と天草市に常駐の地区センターがあります。支店全体での保守業務としては、流通・小売業・製造業、民間関係が多く、保守とともにソリューション提案も行っています。
昨年の業務移管により、NECフィールディングから小型電話交換機の保守業務は他に移管されていますが、熊本支店では大容量電話交換機の保守および営業を継続しているのが特徴です。スキルの高い技術者を抱えているのがその理由です。今回、鶴屋百貨店様のデジタルサイネージ案件を受注しました。熊本では知名度の高い企業ですので、今回の受注を生かして、多言語対応など観光ビジネスとして案件を開拓していこうと考えています。さらに、例えばコンテンツ制作などで、地元企業との協業体制を構築したいという考えもあります。
「人数の少ない支店なのでメンバーの結束力が高いことと、20代の若い社員が3名と多いことも特徴です。九州支社管内で始めたことですが、全社的に年1-2回の面接も、熊本支店では毎月実施し始めたところ。コミュニケーションを活発化することでビジネス拡大につなげていきます」
株式会社鶴屋百貨店
本社所在地 | 熊本市中央区手取本町6番1号 |
---|---|
創立 | 昭和27年(1952年)6月 |
資本金 | 1億円、売上高554億2500万円(15年2月期) |
その他 | 熊本市内に鶴屋本館・東館、New-S、WING館を展開するほか、阿蘇くまもと空港など各地にグループ店舗を出店する熊本市の老舗百貨店で、創業からの鶴屋本館に隣接して新館開設による増床や改装を続けている。2015年9月にはそれまで8階にだけ置いていた免税カウンターを1階にも設置するなど、インバウンド需要拡大にも対応している。 |
URL | https://www.tsuruya-dept.co.j |
本事例に関するお問い合わせはこちらから
※この記事は、当社発行の広報誌ふぃーるでぃんぐ 132号「ニッポンの元気な会社」で過去に掲載したものです。
※記載されているお役職等の情報につきましては、2015年12月1日時点のものです。
※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。