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フィッシング詐欺とは?
事例と対策、対処法を徹底解説

フィッシング詐欺とは?事例と対策、対処法を徹底解説

年々巧妙化している「フィッシング詐欺」。フィッシング詐欺の被害件数は増加傾向にあります。そこでこの記事では、事例を交えながらフィッシング詐欺の手口を解説。対策やフィッシング詐欺にあったときの対処法についても説明していきます。

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フィッシング詐欺とは

フィッシング詐欺とは、送信者を詐称するなどした偽の電子メールを送りつけたり、偽の電子メールから不正なホームページにアクセスさせ、重要な個人情報を盗む詐欺のことをいいます。

フィッシング詐欺は個人情報を盗む犯罪

フィッシング詐欺で盗まれる恐れのある個人情報には、

  • 氏名、住所、生年月日、電話番号、勤務先などの情報
  • ユーザID
  • パスワード
  • アカウントID
  • ATMの暗証番号
  • クレジットカード番号
  • 銀行口座番号

などがあります。このような重要な個人情報を、偽の電子メールやSMS、SNSのDMなどを経由して盗む犯罪がフィッシング詐欺です。

基本的にフィッシング詐欺では、クレジットカードの情報を不正取得し、不正利用するものが大半です。そのほか、携帯電話会社のIDとパスワードを盗み、キャリア決済を不正利用したり、銀行口座からお金を引き出したり、SNS乗っ取られ、課金アイテムやポイントを不正利用される、詐欺グループのリストに登録されるなどの被害が発生します。

昨今では手口が巧妙化しており、実在する組織を騙ってもっともらしい文面や緊急を装う文面のメールを送りつけてきたり、メールで誘導されたWEBサイトが本物のサイトと見分けがつかないようになっています。また、パソコンだけでなく、スマートフォンへメールを送り、フィッシングサイトに誘導する手口も増えています。

ちなみに、「フィッシング」という言葉のつづりは、「Phishing」です。これは、魚釣りを意味する「Fishing」と、洗練を意味する「Sophisticated」を組み合わせた造語だといわれています。

フィッシング詐欺になぜ騙されるのか?

フィッシング詐欺に引っかかってしまう理由は、送られてきたメールや誘導されたWebサイトを本物だと信じ込んでしまうためです。
前述したとおり、昨今のフィッシング詐欺のメールやWebサイトは、パッと見ただけでは偽物とわからないほど、本物そっくりに作られています。また、URLも実在する企業の一部を変えただけのものが使われているため、偽のURLだと気づかないことも引っかかってしまう要因です。これは、本物の企業や金融機関のサイトやメールの文面をコピーして作成されているため、見分けることが容易ではありません。

また、フィッシング詐欺で騙られる企業は、AmazonやApple、LINE、楽天、各銀行、携帯電話会社といった、1度は利用したことがあるような企業ばかりです。これらの企業は利用者が多く、「もしかしたら事実かもしれない」とユーザに思わせてしまいます。

そのほか、パソコンやスマートフォンの画面に「ウイルスに感染しました」というメッセージと激しいアラート音で不安感をあおり、サポートセンターと称した悪徳業者に直通電話をかけさせるといった手口もあります。

フィッシング詐欺の被害総額

フィッシング対策協議会によると、2021年のフィッシング詐欺の報告件数は526,504件となりました。また、日本クレジット協会によるデータでは、2021年1月〜2021年9月までの番号盗用型のクレジットカード不正利用被害額は、約223億9000万円にものぼります。報告件数、被害額ともに、前年度より増えているのが実状です。

フィッシングメールとスパムメールとの違い

フィッシングメールと似ているものに、スパムメールがあります。どちらも迷惑メールなので混同しがちですが、目的が異なります。
フィッシングメールはメールを使った詐欺のことで、個人情報を盗み、金銭を得るのが目的です。一方スパムメールは、広告付きメールで無差別に送られてきます。目的は広告や宣伝です。
両者に違いはありますが、今後は、フィッシングメールとスパムメールを組み合わせた攻撃が出てくる可能性も大いにあります。

フィシング詐欺の手口とは?事例も紹介

フィッシング詐欺の手口は、おもに4つに分類することができます。それぞれを事例とともに解説していきましょう。

代表例①:メール

代表的なフィッシング詐欺が、メールを使った手口です。
実在する銀行やクレジットカード会社、有名企業の名称を騙り、一般ユーザに次のような内容のメールを送信します。

  • アカウントがロックされたので解除する必要がある
  • サイトで購入した商品の決済ができていない
  • 不正利用があったので、ログインして本人確認するよう求める
  • 不正利用の被害防止策として、暗証番号の変更を求める

そのあと、メール本文に記載している偽URLをクリックさせ、クレジットカード番号やセキュリティコードを入力させようとします。

メールでの被害事例
メールでの被害事例に、クレジットカード会社を騙るフィッシング詐欺があります。
メールの内容には、「ご本人のご利用かどうかを確認したい取引があるので、カードのご利用を一部制限しました」という文面と、「ご利用確認はこちら」というURLのリンクが貼られていました。

偽のURLには、

  • https://●●●●.top/jp
  • https://is.gd/●●●●

などがあったと報告されています。

代表例②:SMS

EメールのSMS(ショートメッセージサービス)バージョンの手口もあります。
SMSを使ったおもな手口には、宅配会社になりすまし、不在通知をSMSに送りつけ、偽サイトに誘導するというものです。SMSに届く不在通知は、警戒するユーザが少ないことから、この手口はよく使われます。
また、携帯会社になりすまして、未払い料金があることを知らせるSMSを送りつけるパターンもあります。こちらも、偽サイトに誘導するURLが添付されています。
SMSは電話番号で送信できるので、11桁の電話番号を無差別に入力し、一致すればメッセージが届いてしまうのが難点です。

SMSでの被害事例
SMSでの被害事例に、携帯会社を騙るフィッシング詐欺がありました。
SMSの文面には、利用停止予告や料金支払いのお願いなどとあり、それらの文面に続けてURLが貼り付けられていたそうです。

偽のURLは、

  • https://tinyurl.com/●●●●
  • https://bit.ly/●●●●

となっていたと報告がありました。

代表例③:ウイルス感染

パソコンやスマートフォンが、「ウイルスに感染した」という手口もあります。
これは、パソコンやスマートフォンでインターネットをしている際に、突如として画面に「ウイルスに感染しました」というポップアップを表示し、激しいアラート音を鳴らします。この表示とアラート音を消したいという心理が働き、記載されている電話番号に問い合わせ、法外に高額なウイルス除去費用をカード決済してしまったり、偽のウイルスソフトを購入したりするという手口です。

ウイルスでの被害事例
実際にあったウイルスでの被害事例は、次のような流れがありました。

  • インターネット中、突如パソコンに電話番号が表示され、激しいアラート音が鳴る
  • 電話番号に電話する
  • オペレーターにカタコトの日本語で「パソコンの状況を遠隔操作で確認したいので、遠隔操作ソフトをインストールしてください」といわれ、そのとおりに遠隔操作ソフトをインストールする
  • オペレーターに「パソコンがウイルスに感染している」といわれ、ウイルス除去のための料金として、クレジットカード番号を入力させる

代表例④:SNSのDM

フィッシング詐欺の手口には、TwitterやInstagramといったSNS(ソーシャル・ネットワークサービス)のDMを利用したものもあります。
手口の内容は、メールの手口と似ており、SNSのDMで実在する銀行やクレジットカード会社、有名企業の名称を騙り、メール本文に記載している偽URLをクリックさせ、クレジットカード番号やセキュリティコードを入力させます。入力したカード情報や、カード情報を使って金銭を騙し取るという手口です。
DMは、クローズドな機能なので、その点を巧みに利用した手口となります。

フィッシング詐欺の特徴と見分け方のポイント

フィッシング詐欺には、共通する特徴と見分け方があります。そのポイントを紹介します。

①URLが本物と違う

メールやSMSに添付されているURLのリンクは、実在する企業や団体のサイトURLと似せて作られているのが特徴です。

たとえば、

  • アルファベット小文字のo(オー)を、「大文字のO(オー)にする」「数字の0(ゼロ)」にする
  • 数字の0(ゼロ)を、「アルファベット小文字のo(オー)にする」「大文字のO(オー)にする」にする
  • アルファベット大文字のI(アイ)を、「小文字のi(アイ)にする」「数字の1(イチ)」にする
  • 数字の1(イチ)を、「小文字のi(アイ)にする」「アルファベット大文字のI(アイ)」にする

など、URLの文字列を1文字だけ変えたりします。このように、パッと見ただけではわからないような文字を変えていることがよくあります。また、企業名やサービス名をURLの一部に使っているケースもあり、厄介です。

そのほか、メッセージに書かれているURLが公式のものと同じに見えても、Unicode文字を使って同じURLに見せている場合もあります。
添付されているURLは決してクリックせず、検索サイトなどから検索して、サイトへアクセスするようにしましょう。

②不安を煽るような内容

フィッシング詐欺のメールやSMS、DMの内容は、ユーザに必要以上に不安感を煽る文章であることが特徴です。

よく使われる文章には、

  • ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引があったため、カードのご利用を一部制限しました。ご利用確認にご協力いただけない場合は、カードのご利用制限が継続されることもあります。
  • 不正利用防止のため、お客様のクレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード等を登録してください。
  • 第三者による不正アクセスを確認しました。至急、お客様のクレジットカード番号などの情報を再登録してください。

などがあります。こういった文章で不安感を煽り、「急いで対応しなければ大変なことになる」と思わせます。慌てて添付されたURLをクリックしないよう、上記のようなメールや、身に覚えのないカード利用のメールには気をつけるようにしましょう。

③おかしな日本語

フィッシング詐欺の特徴のひとつに、メールの文章におかしな日本語が使われているというものがあります。
たとえば、
「あなた様がご本人であることをすぐに確認してください。会員番号および暗証番号等を入力すべきです」
などです。このように、日本語として違和感のある単語や、文法がおかしい文章が使われていて、個人情報の入力を促すようであれば、フィッシング詐欺の可能性が高いです。少しでもおかしな日本語のメールが届いたら、詐欺を疑うようにしましょう。

④ポップアップウィンドウでの入力を求める

本物の公式サイトのレイアウトを背景に使い、ポップアップウィンドウが出てきて、クレジットカード番号などの個人情報やパスワードの入力を求めてくるようなら、フィッシング詐欺を疑いましょう。
そのようなポップアップウィンドウから、ユーザ本人しか知り得ない個人情報を盗むのも フィッシング詐欺の特徴のひとつです。
本物の公式サイトのレイアウトが背景に使われているのがポイントで、ユーザは疑うことなくポップアップウィンドウに個人情報を入力してしまいます。
ネットサーフィン中に、突然ポップアップウィンドウが出てきても、個人情報を入力しないようにしてください。

フィッシング詐欺の対策7選

フィッシング詐欺の対策7選

フィッシング詐欺にひっかからないための対策方法を紹介していきます。

メールアドレス・URLを確認する

怪しいメールが届いたときには、送信元のメールアドレスと、添付されているURLを確認し、公式のアドレスやURLと相違ないか、しっかり確認することが大切です。もし、送信元のメールアドレスがフリーメールなら、フィッシング詐欺を疑うようにしましょう。そのほか、送信先に自分以外のメールアドレスが複数入っている場合も、警戒してください。
スマートフォンのメールアプリによっては、メールの差出人・送信者欄に「ディスプレイネーム」しか表示されないことがあります。このような場合には、添付されたURLを確認するようにしてください。
また、SNSで友人・知人からURLつきのダイレクトメッセージが突然届いた場合も、要注意。何の確認もせずにURLをタップしたり、ファイルを開いたりせず、メッセージ内容に不審な点はないか確認するようにしましょう。
なお、メールのフィルタリング機能や、SMSの振り分け機能を使うのも有効です。

URLはクリックしない

メール、SMS、DMなどで届いたメッセージに添付されているURLを安易にクリックしないようにすることもフィッシング詐欺の対策のひとつです。
URLをクリックすると、詐欺業者が作った偽サイトにアクセスしてしまいます。アクセスするだけなら問題ないと思うかもしれませんが、アクセスした瞬間にパソコンやスマートフォンの端末情報が抜き取られることがあるので注意が必要です。また、情報漏えいアプリが勝手にダウンロードされる危険もあります。
メールを不審に思ったり、違和感を感じたら、絶対にクリックしないようにしてください。クリックしなければ被害にあうことはほとんどありません。

メールの内容が正しいかどうかを確認する

企業を名乗るメールやSMSのメッセージが届いた場合は、それが本物の企業からのメッセージかを確認しましょう。
本物の企業からのメッセージかを確認するには、その企業の公式サイトや公式アプリなどで、メールの内容と同じ情報が記載されているかを確認します。該当する情報がなければ、フィッシング詐欺であることがわかります。また、確実に真偽を確認したい場合は、企業の公式カスタマーサポートセンターに電話で問い合わせることをおすすめします。このとき、フィッシング詐欺と思われる窓口の電話番号に電話しないよう気をつけてください。
また、フィッシング詐欺が疑われるメールの文章をコピーして、検索をかけたり、メール件名をTwitterなどSNSで検索してみるのもおすすめです。検索でヒットし、被害報告がされていれば、フィッシング詐欺と判断できます。
そのほか、フィッシング対策協議会のホームページで公開されている「緊急情報」や「被害事例」を確認するのもよいでしょう。

ワンタイムパスワードを使う

ワンタイムパスワードとは、ある一定時間のみ有効な、一度きりしか使えないパスワードのことです。このワンタイムパスワードは、ユーザ本人であっても一度しか使えず、パスワードの有効時間はわずか30秒程度と短いのが一般的です。
仮に盗用されたとしても、使用済みのパスワードとして処理されるので、ログインパスワードとしての効力が失われている状態となります。また、短い有効時間のなかで不正取得したパスワードを使ってログインすることはほとんど不可能といえるでしょう。
なお、昨今では、ワンタイムパスワードを利用できる銀行アプリも増えてきています。ワンタイムパスワードサービスが利用できる場合は、ぜひ活用しましょう。

二段階認証

二段階認証とは、ログイン時にIDやパスワードを入力と、それらの入力のほかにセキュリティコードなどの文字列の入力をする、二段階で認証を行う方法です。
この二段階認証を使えば、仮にIDやパスワードを不正取得されたとしても、セキュリティコードも取得できていなければログインは不可能です。よって、不正なログインを防ぐことができます。
最近では、金融機関や携帯電話会社、通販サイトなどで、ログイン時の二段階認証が使われています。

セキュリティソフトの導入

セキュリティソフトの導入も、フィッシング詐欺の有効な対策です。
セキュリティソフトには、メールを受信箱に入れない「メールフィルタリング機能」や、スパムやフィッシング詐欺の可能性のあるメールを検知してくれる機能があります。また、SNS上に投稿されている詐欺の可能性のあるリンクも自動的に認識する機能では、詐欺につながるリンクURLをクリックすることを防げます。そのほか、フィッシング詐欺の可能性があるサイトにアクセスしようとした際に、アクセス自体を無効にする機能があるソフトもあります。
セキュリティソフトはパソコン用だけでなく、スマートフォン用もあります。どちらにも導入しておくことをおすすめします。

よく使うサイトをブックマークしておく

よく使うサイトをブックマークしておくことも、フィッシング詐欺の対策になります。
たとえば、メインバンクとして使っている金融機関や、よく使う企業の公式サイトをブックマークしておきましょう。サイトにアクセスする際はブックマークからアクセスするようにします。また、ブックマークしている金融機関や企業からメールが届いた場合、メッセージにURLが添付されていてもクリックせずに、ブックマークからアクセスするようにしてください。ブックマークからアクセスすれば、偽のサイトにアクセスすることなく、また偽のサイトのURLをクリックしてしまうこともありません。

セキュリティ性の高いクレジットカード3選

ここでは、セキュリティ性の高いクレジットカードを3つ紹介します。

三井住友カード (NL)

三井住友カード (NL)は、ナンバーレスカードで、会員番号、有効期限、セキュリティコードがカードに記載されていないのが特徴です。カードを利用した際には、ほぼリアルタイムでアプリやメールで利用通知があります。そのため、不正利用された場合にはすぐに気づけます。また、ワンタイムパスワードの発行サービスや、「3Dセキュア」での本人確認対応、本人写真入りカード対応もあり、安心してネットショッピングができます。

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード(digital)は、完全ナンバーレスなカードです。カード番号・セキュリティコードはアプリで管理され、カードを利用した際にはアプリに利用通知がもらえます。また、不正利用検知システムにより、第三者による不審な利用がないかチェックしてくれるのもポイントです。

エポスカードVisa

エポスカードVisaは、他人にカード情報を見られるリスクが少ないのが特徴です。カード番号・セキュリティコードは裏面に集約されており、Visaのタッチ決済にも対応しています。
また、ICチップが搭載されているため、複雑な暗号処理でより高度なセキュリティを保ちます。そのほか、不正使用検知システムもあり、第三者が利用した可能性がある場合には、カードの利用を停止し、本人確認をするようになっているのも安心です。1,000円以上のカード利用した際には通知でお知らせしてくれるので、不正利用されてしまった場合にもすぐに気づけます。
特筆すべきは、利用に合わせて、必要なときだけ発行できる「エポスバーチャルカード」です。このカードは、オンライン決済専用カードで、通常のエポスカードとは違う番号になっているのが特徴です。カードの利用中止、再発行、カード番号の変更が簡単にできます。そのため、カード番号をいろいろなところに登録するのが不安という人や、初めて使うサイトでクレジットカードを利用するのが不安な人に向いています。

フィッシング詐欺に遭ったときの対処法6選

フィッシング詐欺に遭ったときには動揺してしまうかもしれませんが、冷静になり、すぐに対処すれば被害が大きくならずに済むこともあります。ここでは、フィッシング詐欺に遭ったときの対処法を6つ紹介します。

銀行に電話で連絡する

フィッシング詐欺の偽サイトに、銀行口座の個人情報を入力してしまった場合は、ただちに銀行のカスタマーサポートや専用相談窓口に電話で連絡します。
また、フィッシング詐欺の被害に遭ったと判明した場合も、判明した時点ですぐに銀行に電話をし、今後どのように対応すればよいか相談しましょう。
もし、不正送金されてしまったとしても、必ず銀行に連絡してください。個人口座の資金は、預貯金保護法や全国銀行協会によって補償されます。

クレジットカード会社に電話で連絡する

フィッシング詐欺の偽サイトに、クレジットカード番号やセキュリティコードを入力してしまった場合は、ただちにクレジットカード会社のコールセンターへ電話します。そして、クレジットカードの不正利用を防ぐために、クレジットカードの利用を一時的に止めてもらい、状況を報告してください。
また、すでにクレジットカードが不正利用されてしまった、利用明細を見てフィッシング詐欺の被害に気づいた場合も、クレジットカード会社に電話します。不正利用をクレジットカード会社に認めてもらえれば、不正利用によって請求された分は取り消しになります。また、すでに口座から引き落とされていても、補填してくれる場合もあります。この補填してくれる期間は、クレジットカード会社によって異なるので注意してください。また、被害を証明するために必要書類を提出しなければならないケースもあります。

パスワードの変更

フィッシング詐欺の偽サイトで、個人のIDやパスワードを入力してしまった場合は、すぐにパスワードの変更を行います。パスワードの変更をせず、そのままにしておくと、第三者にログインされてしまい、住所、電話番号、クレジットカード番号といった個人情報が知られてしまう危険があります。
公式サイトで、すぐにパスワードの変更をしておきましょう。パスワードを変更する際には、解読されにくい文字列にすることが大切です。大文字、小文字、数字、記号を組み合わせたパスワードにします。覚えやすいからといって、誕生日や車のナンバーなどは絶対に避けてください。

フォロワーに注意喚起をする

SNSのアカウントが乗っ取られるといったフィッシング詐欺に遭った場合には、SNSのフォロワーである友人や知人に、スパムメッセージを開かないように注意喚起を行います。注意喚起を行うことで、被害拡大を防げます。なお、注意喚起はSNSではなく、メールやLINEなどの別の連絡手段を使うようにしてください。

サービスごとに異なるパスワードを使う

複数のサービスで同じパスワードを使っているという人は多いかもしれません。もし、フィッシング詐欺でパスワードを不正取得されてしまった場合、同じパスワードを使っていれば、さまざまなサービスに不正ログインされてしまう恐れがあります。
サービスごとに異なるパスワードを設定し、使い分けるようにすることが大切です。

警察へ連絡する

フィッシング詐欺により、金銭的被害があった場合は、警察に連絡します。各都道府県の警察には、フィッシング専用窓口が設けられています。「フィッシング110番」で検索すると、警察庁サイバー犯罪対策プロジェクトのサイトがあるので、そこに記載されているフィッシング専用窓口に連絡してください。
また、フィッシング被害の相談をしたい場合には、国民生活センターや消費生活センターに電話で連絡しておきましょう。そのほか、フィッシング被害報告は、フィッシング詐欺対策協議会に報告し、情報提供しておくとよいでしょう。被害報告は、フィッシング詐欺対策協議会のサイトのWebフォーム、またはメールから受け付けています。

フィッシング詐欺の相談先まとめ

もし、不正アクセスや金銭的な被害に遭った場合には、真っ先に警察に連絡します。このとき、どこに連絡すればよいか聞いておくとよいでしょう。また、個人情報が盗用されたと考えられる取引先の銀行、もしくはクレジットカード会社にも連絡してください。

なお、フィッシング詐欺に遭った場合、相談できるところを事前に知っておけば、スムーズに行動でき、安心できます。以下にフィッシング詐欺の内容別に相談先を記載しておきます。内容によって相談先が異なるので注意してください。

  • 「身に覚えない請求があった」「迷惑メールや通知が届いて不安を感じた」場合
    国民生活センター
    消費生活センター
    全国銀行協会相談室
  • 「フィッシング詐欺が疑われるメールを受信した」「フィッシングサイトをみつけた」「個人情報を入力してしまった」場合
    警察サイバー犯罪相談窓口
    フィッシング詐欺対策協議会
  • 「不正アクセスにあった」「金銭被害に遭った」場合
    警察サイバー犯罪相談窓口
    取引先の銀行のコールセンターまたはヘルプデスク
    利用しているカード会社

フィッシング詐欺の被害額を取り返す方法3選

フィッシング詐欺で金銭的被害に遭った場合、被害額を取り返す方法があります。その方法を紹介します。

クレジットカード会社に連絡する

フィッシング詐欺によってクレジットカード情報を盗まれ、不正利用された場合は、ただちにクレジットカード会社に電話連絡しましょう。そして、クレジットカードの機能を停止してもらってください。まずは、クレジットカードの機能を停止してもらい、不正利用で発生する金額被害の拡大を防ぎます。
フィッシング詐欺でクレジットカードを不正利用され、クレジットカード会社から請求がきたら、不正利用されていることをクレジットカード会社に伝えます。そして、不正利用の根拠となる書類を提出して認められれば、不正利用分の請求を取り消してもらえます。

銀行やカード会社の補償を受ける

フィッシング詐欺や不正利用で被害を受けた場合は、銀行やカード会社が補償してくれることがあります。
銀行では、「利用者から通知を受けた日から●日前の日以降の払い戻しが補償の対象となる」といった規定が設けられています。ただし、利用者に落ち度がある場合の補償は、4分の3しか補償してもらえないので注意してください。また、口座番号などが盗用されて2年を経過した場合は補償対象外となります。被害に気づいたらすぐに銀行へ連絡を入れましょう。
クレジットカード会社のほとんどは、「不正利用を申告してから60日前の日以降に不正利用された部分」が補償の対象です。ただし、クレジットカード会社によって補償対象の条件が異なるため、カードの規約を確認しておいてください。クレジットカード会社にも、被害に気づいたらすぐに連絡しましょう。

弁護士に相談する

弁護士は法律のエキスパートです。よって、フィッシング詐欺で金銭的被害に遭ったというような実害が発生した場合には、弁護士に相談するのもよいでしょう。
不正利用分の請求が自分宛てに届いたあとの請求の取り消しや返金対応は意外と大変です。しかし、これらの手続きや対応を弁護士が、自分とカード会社の間に介入して代理で行ってくれます。また、フィッシング詐欺の容疑者が逮捕された場合、弁護士に示談交渉や損害賠償請求を代理で行なってもらえます。
費用はかかりますが、その分煩雑な交渉や返金対応などを代理で行ってもらえることは大きなメリットといえるでしょう。

まとめ

フィッシング詐欺にひっかからないためには、日頃から対策をしておく必要があります。フィッシング詐欺が疑われるメールやメッセージが届いたら、「メールアドレス・URLを確認する」「添付されているURLはクリックしない」「個人情報を入力しない」ようにしてください。また、もし被害に遭った場合には、パスワードを変更し、警察や銀行・クレジットカード会社に連絡を入れましょう。

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発行元:NECフィールディング

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