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パブリッククラウドとは?5大パブリッククラウドを徹底比較

パブリッククラウドとは?5大パブリッククラウドを徹底比較

パブリッククラウドとは、不特定多数のユーザが利用できるオープンな状態のクラウドサービスのこと。この記事では、Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloudなど世界5大パブリッククラウドについて比較していきます。またパブリッククラウドとプライベートクラウドの比較、オンプレミスとの比較、それぞれのメリット・デメリットなども解説。パブリッククラウドのセキュリティ対策についても紹介します。

パブリッククラウドとは

グローバル化が進み、リモートワークが普及するなか、スムーズに業務を行うことがますます求められるようになっています。そんななか利用する企業が増えているのが、クラウドです。

「クラウド」とは「クラウド・コンピューティング」のことで、インターネットに接続されたコンピュータがネットワーク経由でサービスを提供する形態のこと。インターネットの向こう側のサービスを利用していることから、英語で「雲」を意味する「cloud(クラウド)」と名付けられたと言われています。

クラウドは、「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」の2つに分類できます。「パブリックプラウド」は、企業や個人など不特定多数のユーザが利用できるオープンな形態のクラウドのこと。一方、「プライベートクラウド」は、企業や組織がその内部だけでクラウド環境を構築して利用できるようにしたクラウドのことを指します。パブリッククラウドの特徴は、サーバ、ソフトウェア、回線など、あらゆる環境をユーザ同士で共有して使うこと。そのため、利用するための費用を抑えることができ、アクセス数や会員数などにあわせて必要な分だけコストを支払って利用できるメリットがあります。

パブリッククラウドの市場と動向

生産性の向上やコストの最適化などを理由に、従来型ITからクラウドに移行する企業がますます増えています。また、今後深刻化するとみられている人材不足やスキル不足を補うために、さまざまなツールの活用が進んでおり、クラウドサービスは欠かせない存在となってきています。

そのため日本国内のクラウドサービスの市場は右肩上がり。IDC Japanの報告によると、国内のパブリッククラウドサービスの市場は2022年に前年比29.8増の2兆1594億円になると見込まれています。2021年から2016年の年平均成長率は20.8%で、2026年には5年前(2021年)の約2.6倍の4兆2795億円に達すると予測しています。

参考:new window国内パブリッククラウドサービス市場予測を発表
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世界5大パブリッククラウド比較

世界5大パブリッククラウド比較

パブリッククラウドを提供している世界の大手が、「Amazon Web Services」「Microsoft Azure」「Google Cloud」「Alibaba Cloud」「IBM Cloud」の5つ。これらが世界のクラウドサービスの大半を占めています。

それぞれのクラウドサービスについて紹介していきます。

Amazon Web Services(AWS)とは

「Amazon Web Service(AWS)」は、インターネットショッピングで世界的に知られるAmazonが提供するパブリッククラウドサービスです。サービスの提供を開始したのは2004年。それ以来、世界中のユーザに支持されており、トップクラスのシェアを誇っています。AmazonではECの自社商品の管理に使用していたインフラをベースとしているのが強み。そのため、大量のデータ保存が可能なストレージがあるほか、メールサービス、ビッグデータの分析、AIサービス、アナリティクスツールなど、数多くのサービスを利用できます。また、自社でカスタマイズして利用したい場合は、より柔軟に使いやすい形でサービスの提供が可能とあって、分野や業界を問わずさまざまな企業が利用しています。

Microsoft Azureとは

Microsoftが提供しているパブリッククラウドサービスが「Microsoft Azure」です。Microsoftといえば、Excel、Word、PowerPointといったオフィスワークに欠かせない定番ソフトウェアであるoffice 365 が有名。「Microsoft Azure」では、office 365 との親和性に優れており、連携しやすいことが最大の特徴です。そのため「Microsoft Azure」は、office 365 を使用するシーンが多い企業や業種によく利用されています。また、世界各地に膨大なサーバが設置された「Microsoft Azure」のデータセンターがあり、強力なネットワークで世界中からサービスを利用可能です。さらに、「Microsoft Azure」はセキュリティ対策に優れており、数多くのコンプライアンス認証を取得しています。パブリッククラウドサービスを利用する際は、データのセキュリティ面での懸念がありますが、その安全性が高いサービスのひとつと言えます。

Google Cloudとは

「Google Cloud」は、名前からわかる通り、Googleが提供するパブリッククラウドサービスです。Googleは、検索エンジン、Gmail、動画配信プラットフォームのYouTubeなどでよく知られていますが、「Google Cloud」では同じテクノロジーやインフラをクラウド上でも利用できて便利です。またGoogleだからこそできるのが、データ解析や機械学習系のサービス。ビッグデータの活用からデータ分析、データベース化、新たなAPIの開発なども可能。最先端の機械学習を使ったデータ解析ができるのは、「Google Cloud」の魅力のひとつです。 また「Google Cloud」は、安定したインフラ環境が整えられており、急激にアクセスが増加したような場合でもその負荷に耐えられるよう設計されていて、ネットワークのスピードも速く 、高度なセキュリティが保たれています。

しかも「Google Cloud」の料金体系は従量課金制が基本。そのため、事前の契約などを結ぶことなく、使用した分だけの料金しか発生せずコストパフォーマンスが高いことで知られています。長期利用割引などの制度もあり、コストを抑えながらクラウドサービスを利用したい企業から好評を得ているようです。

Alibaba Cloud(アリババクラウド)とは

中国のIT大手であるアリババグループが提供しているのが、「Alibaba Cloud(アリババクラウド)」です。アリババグループが展開するビジネスのなかで有名なのが、中国の大手インターネットショッピング「Tmall」。Amazonと同様に、中国や世界でその勢いを増しており、巨大ECとなっています。そして「Alibaba Cloud」は、その「Tmall」のインフラを基盤にサービスを提供しており、中国国内ではトップのシェアとなり、世界でも利用者を増やしているパブリッククラウドサービスです。

「Alibaba Cloud」の特徴は、中国を拠点にデータセンターを持ち、特にアジア圏で強力なネットワークを構築していること。また中国では、Twitter、FacebookなどのSNSサービスを利用できないため、独自のSNSが発展していますが、「Alibaba Cloud」ならそれらの中国向け各種サービスの利用が可能です。ネットワークの不安定さが少なく、中国やアジアへ進出する日本企業にとって利用しやすいパブリッククラウドサービスのひとつと言えるでしょう。また、ストレージ機能、ビッグデータ分析、機械学習などの豊富なサービスを提供しています。

IBM Cloudとは

IBMが提供しているのが「IBM Cloud」。大規模企業向けに提供されているサービスです。企業のデジタルトランスフォーメーションを実現するための各種機能から、さまざまなデータの蓄積などが可能。また、IBMが開発したAIシステム「IBM Watson」が搭載されており、さまざまな業務を効率化できます。さらにIBMのRPA(Robotic Process Automation)を活用すると、業務の工数を削減できることから、業務をデジタルプロセスで自動化させて大幅な改善につなげることも可能です。

日本では「IBM Cloud」を利用している企業に、日本航空、みずほ銀行などがあることがよく知られています。日本空港では、フライト情報や運行状況などの細かな社内のコミュニケーションを円滑にするために、「IBM Cloud」を導入。従来の方法では無線での連絡など時間がかかっていましたが、より効率的に業務を行えるようになったそうです。一方、みずほ銀行では外部の企業から、口座情報の照会や決済サービスなどの連携を行うために、「IBM Cloud」を利用した独自のAPIを開発したそうです。

「IBM Cloud」では、8000人以上にもなると言われる専門家がセキュリティ面で管理を行っているとのことで、高い安全性を確立していることが、このような大手企業が利用していることからもうかがえるでしょう。

パブリッククラウドのメリット・デメリット

パブリッククラウドのメリット

パブリッククラウドの一番のメリットは、誰でもすぐに使用できて、初期費用もかからず導入の負担が少ないことがあります。そのため、個人事業主やスタートアップなどの小規模企業にも使いやすい特徴があります。また、パブリッククラウドの料金は従量課金制の場合が多く、つまり使いたいときに使いたい分だけ利用が可能。使わないのに高い料金を支払うことがなく、ニーズにあわせてコストカットできて、コストパフォーマンスが高いと言えます。

さらに、クラウドサービスでは快適かつ安全に利用し続けるために、OSのバージョンを更新するなど適切なメンテナンスが必要ですが、パブリッククラウドの場合はそれらをクラウド事業者が行います。そのためクラウドの運用コストを抑えられて、メンテナンスのための従業員を雇用する必要もありません。企業が、コストをかけずに利用しやすい条件がそろっているのが、パブリッククラウドです。

パブリッククラウドのデメリット

一方で、パブリッククラウドのデメリットとして、クラウド事業者がすべての管理を行っているため、もしシステム障害などが発生した際、その状況把握や対応を自社では行えず、クラウド事業者まかせになることが挙げられるでしょう。そのようなトラブルが生じた際は、クラウド事業者が復旧を行うまで、自社では待機するしかできません。

また、パブリッククラウドは基本的にクラウド事業者が提供するサービスをそのまま利用するため、自由にカスタマイズできることが少なく、自社で独自のシステムを構築したい場合には不向きです。それに加え、例えば「Microsoft Azure」はoffice 365 と親和性が高く、「Alibaba Cloud」では中国で普及しているSNSを利用しやすいという特徴がありますが、逆を言えばそれぞれのパブリッククラウドでしか使えないサービスも存在するということ。互換性がないサービスは使えないというデメリットがあります。

プライベートクラウドのメリット・デメリット

プライベートクラウドのメリット

プライベートクラウドはカスタマイズできるため、自社だけの独自のシステムを構築できるメリットがあります。自社のサービスや部署にあわせ、自由に設計して、より使いやすいシステムにできます。また、多数の企業が使うパブリッククラウドと比べて、プライベートクラウドは自社専用のクラウド。だからセキュリティ面での安心感が高く、セキュリティ管理もしっかりできます。

プライベートクラウドのデメリット

ただ自社専用のクラウドを作ることになるため、導入コストはもちろん、運用コストが高くなります。また、そのシステムを構築し運用していくのに専門的な知識を持った人材が必要で、そのような雇用を行わなければならない場合もあるでしょう。それに加え、一度契約したクラウドを後から縮小したり追加したりするのが困難です。

パブリッククラウドとプライベートクラウドの比較

パブリッククラウドがおすすめの場合

プライベートクラウドよりパブリッククラウドがおすすめなのは、「クラウドの導入と運用のためのコストをできるだけ抑えたい」「自社のためのカスタマイズはあまり必要ない」「後からリソースを追加・縮小する可能性が高い」ような場合。コストを抑えながら、最低限のサービスを効率的に利用していくなら、パブリッククラウドを選択するのがいいでしょう。柔軟に、さらにスピーディに利用したい企業に向いています。

プライベートクラウドがおすすめの場合

一方で「自社のサービスに合わせてカスタマイズしたい」「自社のポリシーに沿って高度なセキュリティ環境を構築したい」「リソースの追加・縮小が必要にならない可能性が高い」という場合は、プライベートクラウドの方がおすすめ。導入や運用のコストがかかっても、それに見合うだけの必要性とメリットがあるなら、プライベートクラウドを利用する方がいいでしょう。

オンプレミスのメリット・デメリット

オンプレミスのメリット

オンプレミスは、自社でサーバ、ネットワーク、ソフトウェアなどのインフラを構築・運用すること。そのため自由にカスタマイズしやすい特徴があります。また、自社のネットワーク内だけの利用になるため、セキュリティ面で安心。自社で別に運用している他のシステムと連携させるなどして、より業務の効率化につなげられやすいでしょう。

オンプレミスのデメリット

自社でシステムインフラを構築するため、導入にはコストと時間がかかります。システムを構築するまでに、数か月程度要することもあるでしょう。またシステムを安全に運用していくためには、最適なメンテナンスも必要で、そのためのコストが発生します。さらに、万が一システム障害が起きた場合は、すべて自社内で対処しなければならないことがデメリットです。

パブリッククラウドとオンプレミスの比較

カスタマイズして利用したい場合は、パブリッククラウドよりオンプレミスの方がやりやすく、おすすめです。ただオンプレミスは導入まで時間がかかるのに対して、パブリッククラウドは申し込めばすぐに利用できる利点があります。導入までの時間やコストをかけずに利用したいなら、パブリッククラウドの方がいいでしょう。

パブリッククラウドのセキュリティ対策

パブリッククラウドは、クラウド事業者のセキュリティポリシーに従って運用されることになります。セキュリティ面だけを比べると、どうしてもパブリッククラウドよりプライベートクラウドの方が高いと言わざるを得ません。そのため、パブリッククラウドを利用する場合は自分でセキュリティ対策を講じることが重要です。

クラウドにおけるセキュリティ対策

クラウド環境での考えられるリスクとして、クラウド上に保存したデータから顧客の個人情報が流出するなど、情報漏えいがあります。またクラウド上のデータが、災害やサーバ障害、不正アクセスなどによって消失したり、サイバー攻撃を受けて不正利用されたりするリスクがあります。

そこでクラウドを利用する際は、データのバックアップ機能やアクセスログの管理などがあり、セキュリティが高いクラウドサービスを選ぶことも大切な条件になります。また、クラウドに利用するIDやパスワードを使いまわしせず、定期的にパスワードを更新し、通信データは暗号化するといった基本的な対策を行うことも必要でしょう。

企業ごとに最適なクラウドを選択

クラウドはどんなビジネスでも必要なサービスのひとつとなってきています。そこでクラウドサービスを利用する際は、どのように利用・運用したいのか、コストはどのくらいかけられるかなどを検討して、パブリッククラウドなのかプライベートクラウドなのか、最適なものを選択するようにしましょう。

発行元:NECフィールディング

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