NECフィールディング

PROJECT STORYプロジェクトストーリー

PROJECT STORY

提案力と技術力が生んだ、適切かつ安全性の高い院内音声ネットワーク

院内音声ネットワーク導入事例国際親善総合病院様

PROLOGUE

1863年(文久3年)、外国人居留民のための公共的な 病院として横浜に設立。
以来、横浜の地で、医療活動に おいて長い歴史を歩んできた国際親善総合病院。
PHSからプライベートLTE(sXGP)を利用した院内音声ネットワークへの移行およびスマートフォン化を実施した。
この導入により、PHSのつながりにくさを解決し、Wi-Fiへの干渉や医療機器への影響が少なく、
災害時などでも院内の通話環境を維持し、病院業務の継続を可能にする安全性の高いネットワーク環境を実現した。
今後に向けて、スマートフォンを活用した、病院業務の効率化をサポートする提案も進められている。
STORY 01プロジェクトの背景

NECフィールディングでは、これまで国際親善総合病院の電子カルテネットワーク、PHSシステム、さらにインターネット環境など、25年以上にわたって通信ネットワークの構築・運用・保守などに深く関わってきた。しかし、近年問題となっていたのが、PHS端末の増加による院内通話のつながりにくさ。さらに、公衆PHSサービスが終了することが決まっており、PHSに代わる新たな院内音声ネットワークの導入が求められていた。院内音声ネットワークの新規構築にあたって重視されたのは次の3つのポイント。1つ目は、通話のつながりにくさを改善できること。2つ目は、電子カルテで使用しているWi-Fiや医療機器への影響が少ないこと。そして3つ目は、災害時の通信規制やキャリアの通信障害に左右されない安定した通話環境であった。

STORY 02導入までの経緯

当初は、通信キャリアの基地局を利用するFMCを候補として考えていたという。しかし、NECフィールディングによる提案を受けて、最終的にはsXGPの導入を決定。この判断について、同院の担当者は「FMC以外にもsXGP、Wi-Fiなど、複数の通信方式をさまざまな角度から比較しながらわかりやすく提案してくれました。おかげで、最適な選択ができました」と語る。また、導入にあたり、病院側から2つの要望があり、1つ目は、新規のsXGPと既存のPHSを相互接続して、並行稼働を行いたいという要望。2つ目は、診療業務への影響を最小限に抑えるため、無線調査や工事などを、外来時間外に行いたいという要望だった。この要望に対し、NECフィールディングは、建物の構造やネットワークの配線状況等、院内全体のネットワークを熟知しているため、コロナ禍による病棟閉鎖で予定外のスケジュール調整などに直面しながらも、調査や工事をスピーディに実行した。機器設置や配線などの工期は約1ヵ月、そして新たなsXGPネットワークの構築を約6ヵ月という期間で完了させるなど、病院側の予想を超えるスピードで稼働開始を実現した。

STORY 03NECフィールディングが
もたらしたもの

sXGPの導入により、通話のつながりにくさは無事に解消。そして、PHSと同じ1.9GHz周波数帯を利用することで、Wi-Fiや医療機器への干渉を最小限に抑えつつ、安全性の高いネットワーク環境を実現。また、オンプレミスのネットワークのため、災害時などでも院内の通話環境を維持し、病院業務の継続を可能にした。さらに、端末がスマートフォンに代わることで、チャットやデータ通信のほか、スマートフォン向けアプリの活用も可能となった。今回のsXGPの導入において、病院担当者は「トラブルや運用面の不安がなく、これまでと全く変わらない運用ができていることに大きな満足を感じています。その背景には、導入から構築、運用にいたるまで、丁寧で安定したNECフィールディングのサポートがあるからだと思います」と語る。また、別の病院担当者は「sXGPによるスマートフォン化は、医師や看護師など利用者にとってスムーズな移行ができたことも大きなポイントでした。日程や時間を予め決めて、利用者を一堂に集めて新システムの説明や教育を行うことなく、NECフィールディングが作ってくれた説明資料を開示するだけで、個々の都合に合わせて柔軟にスマートフォンへ移行できる点も利用者には好評です」と語った。

EPILOGUEこれからの展望

同院では、今後もsXGPネットワークの拡充を進め、スマートフォンの利用拡大を計画している。たとえば、スマートフォンとナースコール・生体モニタアラートとの連携を進めることで、ナースコールを押した患者さまの名前をスマートフォンに表示して特定が迅速に行えるほか、発生した生体モニタのアラート情報を直ちに把握できるようになり、患者さまへの医療サービスの向上や看護師の負担軽減などに役立てていく。
NECフィールディングとしても、1台のスマートフォンで院内・院外両方で通話できる「デュアルSIM」の活用や、スマートフォン向けのアプリ活用など業務効率化をサポートする積極的な提案を行っていく方針だ。