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慶應義塾大学病院様

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  • 光触媒環境浄化装置は、独自の光触媒セラミックフィルターの表面で、菌やウイルス、薬品や汚物のにおいを分解除去します。

無菌室の不快な臭い除去にむけて 光触媒環境浄化装置の実証実験を実施

業種:
  • 医療・ヘルスケア

事例の概要

課題背景

  • 造血幹細胞移植時に使用する薬剤の不快な臭い対策を施したい
  • 換気できない無菌室内で部屋に残り続ける不快な臭いを減らしたい
  • 室内にいる患者さんや医療従事者の不快感を軽減したい

事例の成果

実証実験を通して臭気濃度が低下することを確認した

成果を医療関係者に知ってもらうために学会で発表した

同様の悩みを抱えている医療機関の関係者と意見交換ができた

導入ソリューション

光触媒環境浄化装置

光触媒環境浄化装置イメージ

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事例の詳細

導入前の背景や課題

換気のできない無菌室の不快な臭いを除去したい

慶應義塾大学病院様の血液内科では、主に造血器腫瘍の患者さんに対応するため、治療環境の管理は厳重に行われています。多くの患者さんは免疫力が低下しているため、感染症を防ぐ目的で空気の微生物等を除去した防護環境の整備や環境表面などの消毒が行われます。そのような治療環境の中で問題となるのが、ある薬品由来の不快な臭いでした。

造血幹細胞を凍結保存するときに使用するジメチルスルホキシドという薬品は造血幹細胞と共に患者さんの体内に入ると、体内でジメチルスルフィドになり、呼気に排泄されます。森毅彦准教授は「臭いを消すには大量の空気を入れ替えるのが理想なのですが、移植患者さんが治療を受ける防護環境病室はそのような換気ができません」と語ります。

この臭いは、病室内にいる患者さんだけでなく、医療行為を行う医療従事者にとっても非常に不快でした。

感染症を防ぐため日頃から環境浄化に関する情報収集をしていた森准教授が目を留めたのが、NECフィールディングの商品開発部が販売している光触媒環境浄化装置です。「雑誌『日経メディカル』で光触媒環境浄化装置が空気をきれいにするだけでなく、脱臭効果も期待できると知り、ジメチルスルフィドによる不快な臭いも除去できそうだと思い、直接メールで連絡をとりました」(森准教授)

森 毅彦氏
慶應義塾大学医学部
血液内科 准教授
医学博士
森 毅彦氏

選択のポイント

実証実験によって 客観的な数値で効果を確認

NECフィールディングの担当者および光触媒環境浄化装置を開発した盛和環境エンジニアリング株式会社代表取締役社長の栗屋野伸樹様から説明を受けた森准教授は、「最初に機器の構造や性能を教えてもらった時に、光触媒が硫化アリルを分解する効果を示した文献をご紹介いただきました。そこで光触媒を使うことでジメチルスルフィドの臭いを消臭できると思いました」と話します。

また、光触媒環境浄化装置は薬品を使わない機器であることも大きな安心材料でした。「薬品を使用しないため、患者さんへの健康被害につながる恐れはありません。環境を改善できることは、患者さん、そして医療従事者にとっても大きなメリットになることでしたので、すぐに試みることにしました」(森准教授)

光触媒環境浄化装置の実証実験は、ジメチルスルホキシドを含む造血幹細胞移植後に機器を稼働させ、室内の臭気がどれくらい変化していくのかを検証するものです。実際の検証では、条件を調整して、検討できるようにするために苦労されたそうです。

「NECフィールディング様からは全面的にご支援いただきました。例えば、臭いの強度について客観的な数値を使うべきであり、そのための具体的な測定方法についてもご提案していただきました。また実際に現場に足を運んで測定作業もサポートいただきました」と森准教授は実証実験での対応について語ります。そして何度かトライアンドエラーを繰り返して、一定の条件を整えることができました。

導入後の成果

高い消臭効果だけでなく 他の目的への適用にも期待

実証実験では、移植30分後には悪臭原因物質の濃度が上昇し、臭気強度は2.7~3.0という「誰もが楽に臭いを感知するレベル」に上昇しましたが、光触媒環境浄化装置を稼働させることで、45分後には臭気強度は急速に低下しました。その結果について森准教授は「当初はこのように短時間で臭さを下げられるとは思っていませんでした。想像以上の成果でした。防護環境という閉鎖空間でも、光触媒環境浄化装置によって持続的な効果が得られることがわかりました」と、実証検証の結果を高く評価しています。光触媒環境浄化装置の効果を広く知ってもらうために、森准教授は共同研究者である山根裕介医師らと2019年3月に大阪で開催された日本造血細胞移植学会にてこれらの結果を発表しました。「医師だけでなく、看護師など多くの医療従事者も参加する学会であり、同じような悩みを抱えている他施設の医療従事者と情報交換するには最適な機会であると考えました」と話します。

学会の会場では、複数の質問や意見がありました。これは、同様の悩みを抱えている医療機関が関心を持ったことの証です。「光触媒の効果、本装置は市販されていて手に入れやすいこと、健康被害の恐れがないこと、ランニングコストの点でもリーズナブルであることなどの意見交換ができました」と語る森准教授は、現在、学術論文として発表するための準備をしています。今回の実証実験では、換気が不十分な防護環境の臭い対策に光触媒環境浄化装置を活用しました。森准教授は、「光触媒には脱臭以外の効果も期待できます。それらの効果を医療現場に導入できないかと考えて、現在、種々の検証を行っています。光触媒には大きな可能性があると思っています。NECフィールディング様には、今後も専門的な立場からの多くの知見や助言をいただけることを期待しています」と語ります。

集合写真

お客様プロフィール

慶應義塾大学病院

開院: 1920年
病床数: 960床
概要 一日あたりの平均外来患者数は約3000人と国内最大規模の病院の一つである。
2018年5月に新病院棟が竣工している。
特定機能病院、臨床研究中核病院等に指定されている
URL www.hosp.keio.ac.jp

慶應義塾大学病院様

担当者からひとこと

「光触媒は悪臭物質や有害物質を分解でき、人体に影響がなく安全で、盛和環境エンジニアリング様の製品は技術的な裏付けを持っています。認知度を高めて、臭いで困っている方のお役に立ちたいと考えています。」

及川 圭介
NECフィールディング株式会社
ソリューション事業部
商品開発部
エキスパート
建野 祐一郎

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(2019年8月7日)