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2021年06月16日

グループウェア

第19回
「グループウェア」

グループウェアとは?代表的機能と導入メリット、選定ポイントを解説

 「グループウェア」とは、社内の業務グループで協業をする際に役立つ機能がまとめられたソフトウェアのことである。

 チームで協調しながら業務を進めるには、スムーズな情報共有と意思疎通が不可欠だ。プロジェクトの進捗や会議を開く時間、日々のスケジュール管理など、チームで共有しておくべき事柄は多い。

 業務に必要な情報伝達を円滑にし、業務効率を向上させる機能を数多く実装しているのがグループウェアだ。

 もともとは大企業向けのシステムと思われがちだったが、近年はビジネス規模にかかわらず、多くの企業が導入し始めている。

 特にテレワークを実施している企業は、遠隔地にいるチームメンバーと情報を共有する必要があるため、グループウェアのニーズが高い。

 近年はテレワークを導入する企業が急激に増加しており、それにともなってグループウェアの導入もますます増えることが予想される。

グループウェアの代表的な機能

 グループウェアの代表的な機能には、大きく分けて「スケジュール管理に関する機能」「コミュニケーションに関する機能」「情報共有に役立つ機能」の3つがある。

  • スケジュール管理に関する機能

     一人一人のスケジュール管理に加えて、チーム全体のスケジュールを同時に管理するための機能が、グループウェアには多く実装されている。
     チームメンバーはもちろん、上司のスケジュールも把握できるようになっているため、会議日程の調整などに重宝するだろう。一目で直感的に状況を把握できる仕様であるのが特徴だ。ほかにも、スケジュール管理に役立つ次のような機能がある。

    • ●タスク管理機能
    • ●ToDo機能
    • ●施設予約管理機能
    • ●ワークフロー機能
    • ●タイムカード機能
    • ●日報機能

     特にタスク管理機能は充実しており、個人がやるべきタスクの追加や削除、変更などが簡単にできるのに加えて、チームメンバーに任せたタスクの進捗状況確認も可能だ。ワークフロー機能を使って、必要な書類の申請から決裁までの流れも効率化できる。

  • コミュニケーション機能

     チームメンバー間で円滑なコミュニケーションを図るための機能も、グループウェアには欠かせない。次のように、必要な情報を必要な相手に素早く伝えるための機能が充実している。

    • ●メール機能(メッセージ機能)
    • ●ビジネスチャット機能
    • ●掲示板機能
    • ●社内SNS機能
    • ●メモ機能

     ブラウザ上で簡単に利用できるメール機能や、リアルタイムで情報をやり取りできるチャット機能、チーム全体(あるいは社内全体)で共有すべき事柄をシェアするための掲示板機能などは、ほとんどのグループウェアに実装されている。
     さらに、業務以外でメンバー同士のコミュニケーションを深めるために活用できる、社内SNS機能を備えたグループウェアも少なくない。

  • 情報共有に役立つ機能

     必要な情報をチームで迅速かつ正確に共有するための情報共有機能は、コミュニケーション機能と並んでグループウェアの中核をなしている。次のように、さまざまな機能を備えている。

    • ●ファイル共有機能
    • ●プロジェクト管理機能
    • ●レポート機能
    • ●議事録機能
    • ●アンケート機能
    • ●アドレス帳機能

     業務上、必要となるドキュメントや画像資料などを簡単に共有できる機能や、打ち合わせの内容や報告書などをグループウェア上で共有できるレポート機能、チームやプロジェクトメンバー間で連絡先を共有する機能などが代表的だ。プロジェクトの進捗状況を共有できる機能を持つグループウェアもある。

グループウェアの導入メリット

 グループウェアを導入して正しく運用できれば、以下のようなメリットを享受できる。

  • 社内の情報共有の円滑化

     社内で必要な情報を必要なタイミングで共有できるようになるため、業務効率化の実現が期待できる。
     例えば全社的に広報をしたい場合には、掲示板機能を活用することで、それぞれの部署や部門ごとに連絡を入れる必要がなくなるだろう。
     チーム内で重要な事柄をシェアする場合は、ビジネスチャット機能を使うことで、他の伝達手段を用いるよりもスムーズな情報のやり取りが可能だ。
     チャット機能は、メールのようなあいさつの文言や締めの言葉など、堅苦しく冗長な表現を使わずに用件のみを端的に伝えられるので、情報伝達のスピードが早い。
     相手からのレスポンスもすぐに受け取れるので、間違いの訂正や補足がしやすいのもメリットといえるだろう。

  • コミュニケーションの活性化

     グループウェアは社内のコミュニケーションの活性化にも貢献する。チャットを使ったチーム内でのコミュニケーションはもちろん、掲示板や社内SNSを使って、マネジメント層とも双方向のコミュニケーションが取れる体制を整えている企業は少なくない。
     これまでコミュニケーションを取りづらかった相手とも、気軽にメッセージをやり取りできる環境を作り上げることで、社内の風通しが良くなり、社員の離職率の低下にもつながるだろう。
     コミュニケーション機能を活用すれば、同時に大人数での会話も可能なため、社内のレクリエーションに利用している企業もある。

  • グループ作業の生産性向上

     一人一人がやるべきタスクと、全体の業務進捗状況が一目で把握できるため、グループ作業の生産性向上が期待できる。チャットを使って不明点を素早く解消したり、進捗の遅れているメンバーをフォローしたりといった協調体制を取りやすいのもメリットだ。
     また、業務上必要となる情報を素早く入手できるので、情報伝達の遅れによる業務の遅滞も起こりにくい。コミュニケーションを活性化できる一方で、無駄なやり取りを避けて、一人一人が自らの業務に集中できる環境を構築できるのも、グループウェアの特徴といえるだろう。

グループウェアのデメリット

 グループウェアはさまざまなメリットがあるが、以下のようなデメリットもある。両者を理解した上で、自社に合った運用体制を構築することが重要だ。

  • 導入・運用にコストがかかる

     グループウェアは導入・運用に相応のコストがかかる。導入費用の相場としては、クラウド型は5~10万円程度だが、オンプレミス型は自社に合ったカスタマイズが可能になる分、費用も高くなり30~100万円以上になるケースも多い。
      利用人数によって費用が変わるため、全社的に導入するよりも、特定の部署のみに導入した方が高い費用対効果を得られる場合もある。長期的な視点から、負担するコストと得られるリターンを考えて、自社に合った規模と価格帯のグループウェアを導入する必要がある。

  • 情報漏えいのリスク

     グループウェアに限らず、多くのスタッフが同時に利用するソフトウェアやクラウドサービスには、情報漏えいのリスクが付きまとう。外部からの不正アクセスや、スタッフの操作ミスによる情報の流出、内部不正によって問題が生じるケースもある。
     導入にあたっては守るべきセキュリティ上のルールを設定し、全利用者に遵守を徹底させる必要があるだろう。グループウェアに実装されているセキュリティ機能にも注意を向ける必要がある。トラブルが起こった際、ベンダーに迅速に対応してもらえるかも重要なポイントだ。

グループウェアの選定ポイント

グループウェアの選定ポイント

 最後に、自社に合ったグループウェアを選定する際のポイントを解説する。

  • オンプレミス型かクラウド型か?

     グループウェアはオンプレミス型とクラウド型に大きく分けられる。従来はオンプレミス型を導入する企業が多かったが、近年はクラウド型が主流になりつつある。オンプレミス型に比べて安価に導入できるため、中小企業やスタートアップ企業による採用も目立つ。
     クラウド型はインターネット環境さえあれば場所を問わずにアクセスでき、短期間で導入できるのが強みだが、カスタマイズが難しいのは否めない。
     一方で自社内にサーバを設置し運用するオンプレミス型は、導入費用の負担が大きく、保守管理も自社で行わなければならないが、ビジネス環境に合わせて柔軟なカスタマイズが可能だ。両者の特徴を理解した上で、自社に合った方を選択する必要がある。

  • 現場で使いこなせるか?

     スタッフが日常業務で問題なく使いこなせるかも、グループウェアの重要な選択基準となる。グループウェアは他のソフトウェアに比べて利用できる機能が豊富なため、必然的に覚えるべき事柄が多くなってしまう。
      そのため、たとえ自社の環境にマッチした製品だとしても、ITリテラシーの低い社員が使いこなせない可能性がある。全社的に導入するのであれば、ITリテラシーの低い社員でも問題なく操作できるような製品が望ましいといえる。機能性と使いやすさのバランスを取ることが重要だ。

  • サポートが充実しているか?

     ベンダーのサポート体制にも注目する必要がある。利用者からの質問や問題の報告に対して、社内のシステム管理者が必ず対応できるとは限らない。特に導入したばかりの頃は、社内の人材では対処できないケースの方が多いだろう。
      その場合、すぐに連絡の取れるベンダーの問い合わせ窓口があるかどうかが、トラブルを早期に解決できるか否かの分かれ目になる。
      電話やチャットで、即座にサポート担当者とコンタクトが取れる体制にしているベンダーが望ましい。メールのみでしか対応していないベンダーも存在するので、導入するグループウェアの具体的なサポート体制は、必ず確認しておこう。

※この記事は2021年6月16日時点のものです。

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