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知っておきたい「働き方改革」

2020年04月16日

第12回ワークライフバランスとは?働き方改革をする上でのワークライフバランス推進と問題点

ワークライフ

 2017年3月の働き方改革実現会議決定以降、各企業ではさまざまな取り組みがおこなわれていますが、その中でも特に重要視されているのがワークライフバランスです。ワークライフバランスの見直しは個人だけでなく、企業にとってもさまざまなメリットをもたらします。とはいえ、ワークライフバランスにもいくつかの課題があるため、今後はこれらの問題解決も課題となってくるでしょう。

 今回の記事では、ワークライフバランスが働き方改革にもたらす効果やワークライフバランスの問題点について解説します。

ワークライフバランスとは?

 ワークライフバランスとは、その名の通り「仕事(ワーク)」と「生活(ライフ)」の調和を意味します。私たちの生活は仕事によって支えられていますが、同様に生活も仕事を支える重要な要素です。仕事と生活を両立させるため、従業員の時間や体力、精神面といったさまざまな部分のバランスを整えようというのがワークライフバランスの考え方です。

 現代社会では仕事と生活の両立が難しく、何らかの問題を抱えている人が多いでしょう。内閣府では、現実社会の主な問題として以下を取り上げています。

  • ●安定した仕事に就けず自立ができない
  • ●仕事に追われ健康を害する
  • ●仕事と子育て(介護)が両立できない

 こういった問題を解消するためにも、職場環境や業務時間の見直しをおこない、ワークライフバランスを整えることが大切といわれています。

ワークライフバランスが働き方改革にもたらすとされる効果

 ワークライフバランスが働き方改革にもたらす効果については、病気や退職などのリスクの回避、仕事と育児・介護の両立、業務効率化推進などが考えられます。

 以下で、一つずつ紹介していきましょう。

・病気や退職などのリスク回避

ワークライフバランス

 勤務時間が長い職場では、従業員の病気やうつ病などのリスクがあり、ひどい場合は過労死や自殺に発展してしまうケースもあります。
 しかし、ワークライフバランスを考慮して勤務時間を調整すれば、病気や退職といったリスクの大幅な改善が見込める場合があります。
 また、従業員が健康であれば医療費が抑えられるほか、離職率の低下で採用コストの削減にもつながることもあるでしょう。

・仕事と育児・介護などとの両立

 ワークライフバランスが進めば残業が減り、従業員のプライベートが充実しやすくなります。趣味や習い事はもちろん、友人との食事、家族とのだんらんなど、プライベートを自由にコントロールできるようになるため、充実感が得られやすくなります。
 また、育児や介護との両立もとりやすくなり、女性でも長く働き続けることができるようになるでしょう。

・業務の効率化

 ワークライフバランスは、業務の効率化にも大きく影響します。なぜなら、従業員のプライベートな時間が充実すれば、自然と「時間内に業務を終わらせる方法」を考えるようになり、仕事の能率も上がりやすいためです。
 ただし、勤務時間を制限し過ぎてしまうと、逆に業務を圧迫してしまう可能性があるため、無理のない効率化を検討するとよいでしょう。

ワークライフバランスの問題点

 ワークライフバランスを推進した際に想定される問題点とはどのようなものでしょうか?

 勤務時間の短縮によって効率は上がるものの、残業代が減ることで収入が下がったり、部署ごとの退社時間の差が大きくなったりすることによる職場内での不公平感、上司のワークライフバランスに対する理解度によって左右される仕事量など、さまざまな課題があります。

 これらの問題点について見ていきましょう。

・仕事時間に比例して給与が減る

ワークライフバランスの問題点

 勤務時間はワークライフバランスに大きく影響する要因です。だからといって勤務時間を短くすれば残業代が減り、従業員の給与が減ってしまう会社もあるでしょう。特に長時間労働が当たり前になっていた企業の場合は、従業員の給与が大幅に減る可能性もあります。また、勤務時間を短くしても業務効率が上がらなければ仕事の生産性が下がるだけなので、企業にとってもデメリットになります。

・職場内に起こる不公平感

 会社全体が残業禁止となるなら問題はありませんが、実際は働き方改革を導入している部署と、していない部署で分かれてしまっているケースも多くあります。そのため、働き方改革を導入していない部署では「あの部署は定時で帰れるのに自分の部署は帰れない」という不満が出てくることがあります。
 また、定時で帰宅している人の立場としても、残業をしている人たちの目が気になり、精神的に辛く感じる場合があります。このような状況では、本当の意味でのワークライフバランスとはいえないでしょう。

・上司の理解度によって左右される

 日本の会社では今でも多くの職場で「残業=頑張っている」という考え方が深く根付いているようです。そのため、定時で帰ることに抵抗がある人も少なくありません。特に、現在管理者として働いている人の多くは、年代的にも残業が当たり前だった時代を経験した方が多く、帰りづらい職場を生んでいる場合があるようです。
 残業に対する上司の考え方によって、その職場で働く人のワークライフバランスは大きく左右されるでしょう。

おわりに

 働き方改革において、仕事と生活を調和させる「ワークライフバランス」の実現はとても重要なテーマです。ワークライフバランスの取り組みは各企業によってさまざまですが、最も多いのが勤務時間の見直しでしょう。定時で帰宅することでプライベートの充実はもちろん、業務の効率化やコスト削減など、企業と従業員の両方がメリットを得られます。

 ただし、残業がなくなることで給与が減ったり、上司の理解が得られず定時で帰れなかったりと、ワークライフバランスを推進することで発生する問題も少なくありません。こういった課題を解消していくためにも、まずは企業側と従業員、それぞれの意識改革をおこなうことが大切です。

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