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知っておきたい「働き方改革」

2019年11月05日

第4回働き方改革の概要を解説!36協定や時間外労働への扱いはどう変わる?

働き方改革関連法案

 総人口の減少にともない、労働人口の減少が進んでいる近年の日本では労働力不足の状態に陥っており、対策の必要性が急がれています。

 こうした状況の中で、生産性の向上や自由な働き方を進めるべく取り組まれているのが働き方改革です。2019年4月に働き方改革関連法が施行され、労働上のさまざまな法律が変更になりました。

 そんな働き方改革の中でも重要な施策が、時間外労働への上限設定と「36協定(さぶろくきょうてい)」。今回は、働き方改革にともなう時間外労働の取り扱いや36協定の変更点について解説します。

そもそも「36協定」とは?

 まずは36協定とはどのような協定なのか、概要について見ていきましょう。
 36協定とは「時間外・休日労働に関する協定届」のことを指しており、労働基準法第36条によって定められているため、36協定と呼ばれています。

 労働基準法では勤務時間を1日8時間、週40時間までと定め、これを法定労働時間としています。この法定労働時間の枠を超えて労働することを時間外労働、所定の休日に労働することを休日労働として定めています。

 こうした時間外労働や休日労働などの残業をさせる場合には、あらかじめ労働者と雇用者との間で協定を結び、その上で労基署への届け出が必要になっています。これが36協定というわけです。

これまでとこれからの「36協定」の違い

働き方改革関連法案施行

 現在、政府主導で行われている働き方改革と36協定は深く関わっています。ここでは「36協定と働き方改革の関連性」について解説します。

 今回の働き方改革にともない、労働基準法が大きく改正され、時間外の労働に対して時間の上限が設定されました。これまでは従業員と雇用主との間で合意があれば、その上限に関わらず時間枠を超えての残業をすることができましたが、今回の働き方改革で時間外労働に以下の上限時間が新たに設けられます。

 ・時間外の残業は月45時間
 ・年間で360時間までを原則とすること
 ・特別な状況でやむを得ず時間外での残業させる「特別条項」の場合でも月100時間、
  複数月の平均が80時間、年間で720時間までに収めること

 上限時間を超えてさらに残業をさせた場合には、これまで設定されていなかった罰則が新たに設けられるようになりました。今回の労働基準法の改正により36協定は形式上のものではなく、実質的な制度に生まれ変わったと言えるでしょう。

「36協定」を締結する際のポイント

 ここまで36協定と働き方改革との関連性について紹介してきましたが、36協定を締結する際に気を付けたいポイントをいくつか見ていきましょう。

中小企業働き方改革事例

・労働基準監督署に届出する

 協定の届出は時間外で法定労働時間を超えて残業する従業員が、雇用形態に関わらず1人でも事業所内にいる場合に必要とされています。
 この場合、前もって雇用者と労働者の代表との間で合意をとった上で、労働基準監督署への届け出が必要です。その際、厚生労働省のサイトに掲載されている書式で届出を行いましょう。一般条項と特別条項付きとでは様式が異なるため、必ず確認してください。

 また、協定の届出は事業所それぞれに必要です。本社以外にも、支社や支店などがある場合は、それぞれ管轄する労働基準監督署への届出する必要があるため、抜け漏れのないように注意しましょう。

・特別条項の内容は明確にする

 臨時的に法定時間以上の残業が必要なとき(特別条項)に、具体的にどのような仕事をするのか、その理由や時間外労働が想定される従業員数などを届出書に明記する必要があります。
 業務全体の内容を見直すことで、残業が必要なのはどのような状況か把握しておきましょう。

おわりに

 ここまで働き方改革の中でも重要な施策として注目を集める、時間外労働での上限設定と36協定について紹介しました。
 今回紹介した内容は、大企業では2019年4月から、中小企業でも2020年4月からそれぞれ施行されます。今回の内容を踏まえた上で、時間外労働が違反の対象にならないようにしっかり対策しておきましょう。

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