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知っておきたい「働き方改革」

2019年9月25日

第1回 「働き方改革関連法案で何が変わる?残業や有給休暇の制限と罰則について」

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 働き方改革関連法案が2018年6月に成立し、2019年4月から順次施行されていますが、働き方改革関連法案とは具体的にどのような法案なのかご存じでしょうか?

 法案の内容としては、残業や休日出勤、有給休暇に関する制限と罰則などが盛り込まれていますので、内容をしっかりと把握しておきましょう。

 今回は働き方改革関連法案の内容と、その施行による変化について紹介します。

・働き方改革関連法案とは

 働き方改革関連法案とは、働き方改革を推奨している政府の打ち出した8本の労働法に関する法案を改正するための法律の通称を指しています。
 なお、働き方改革関連法案の正式名称は「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」です。

 厚生労働省から発表されている「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の概要」では、以下のように記されています。

 “労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置を講ずる。”

引用:働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成30年法律第71号)の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/000332869.pdf

 これまでも労働法によって定められた企業の守るべき制限や規則などがあったのですが、それらを違反した際の罰則は定められておらず行政指導のみだったため、残業時間の上限や有給休暇を取得させる義務などが実質的にはない状態でした。

 そこで働き方改革関連法案を施行することで、残業時間などを厳格に規制し、違反した場合には明確な罰則を設けるというのが大きな目的のひとつです。

・働き方改革関連法案で残業はどう変わる?

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 働き方改革関連法案において、大きく注目するべきポイントは残業時間の規制ではないでしょうか。

 ここでは働き方改革関連法案によって残業時間に対する規制がどのように設けられたのか、これから残業時間はどのように変化していくのかを紹介します。

働き方改革関連法案で改正される残業に関する内容

 働き方改革関連法案によって残業時間に関しては、休日労働を含め「月45時間、年360時間」と設定されました。
 労使協定で特別条項を付ける際にも、上限限度は年720時間、複数月の平均で80時間、1ヶ月 100時間未満(休日労働含める)とされます。

 

 ただし労使協定で特別条項を付けたとしても、2ヶ月から6ヶ月の連続する期間を平均し、休日労働を含めて月80時間以内、月45時間の時間外労働は6回までとしなければなりません。

 これらの残業時間(休日労働含める)に関する規定を「時間外労働の上限規制」といいます。

 時間外労働の上限規制に違反した会社には「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」という明確な罰則が設けられました。

・働き方改革関連法案で残業を減らす動きが活性化する

 働き方改革関連法案によって、これまでは実質的に制限のない状態、いわゆる青天井だった残業時間に対して明確な制限と罰則が設けられたことにより、企業の残業時間を減らすための動きが活性化することが期待されます。

 これまで残業時間の多かった企業は残業時間を減らすために業務の効率化を行うこととなります。
 例として、業務フローに無駄がないかの見直しや、資料の作成時間削減のために社内会議の本数を減らすなどのような業務の見直しに加え、残業・休日出勤の禁止や残業を事前申請制にするなど抜本的な対策を行っている企業もあります。

・働き方改革関連法案で有給はどう変わる?

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 日本は世界で見ても有数の有給休暇の取れない国となっており、有給休暇を取れない理由としては業務量過多や人材不足が挙げられます。
 これまで、年次有給休暇を付与されていても有給休暇を取得しづらく消化できないケースが多く見受けられました。

 しかし、働き方改革関連法案によって年間10日以上の年次有給休暇が付与されている労働者には、最低でも年間5日間の有給休暇を労働者の請求する時季に取得させることが義務付けられました。

 有給休暇は、「雇い入れの日から6ヶ月継続して雇われている」「全労働日の8割以上の出勤」この2点を満たしている労働者に原則10日間付与されます。

 「全労働日の8割以上の出勤」の条件に達していないパートタイム労働者などにも年次有給休暇は付与され、年次有給休暇が10日を超えるパートタイム労働者などにも同様に年間5日間の有給休暇を取得させる義務が発生します。

・おわりに

 働き方改革関連法案によって残業時間や有給休暇に関する義務や罰則が設けられたことにより、改善の必要な企業は業務の見直しや働き方改革の導入が急務となっています。

 具体的に働き方改革を行うには残業時間を短くするためのシステムの導入や有給休暇を従業員が取りやすくなるような仕組みを作らなければなりません。

 一からシステムや仕組みを構築するには多大なる時間と費用が必要となりますが、NECフィールディングでは企業の働き方改革をサポートするシステムを準備しておりますので、ぜひサービスや導入事例についてもご覧いただければと思います。

働き方改革

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