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NEC NECフィールディング

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笑顔をキャッチ!

JECC感想文・優秀賞受賞作品

感想文タイトル:衝撃的なコール

社名: NECフィールディング株式会社
所属部署: カスタマサポート本部 東カスタマサポートセンター
氏名:宇佐美 仁司

保守受付のコールセンターに勤務して1年経った頃の事です。
「サーバーがダウンしとるんや! 余計なこと言わんと、さっさと来いや!!」
その日最初にかかってきた電話は、3月の穏やかな朝を吹き飛ばす衝撃的なものでした。

ダウンしているサーバーについて、当時まだ詳しい知識を持っておらず、付け焼刃的に覚えていた対処方で何とか応対しようとしましたが・・・・・

私の職場はビジネス向けの大型コンピューターからPC、プリンタまでの保守受付をするコールセンターで、赴任して間もなく5年になります。
それ以前は、個人のお客様担当として主に映像機器の保守に数年間携わり、技術力もそれなりに身につき、難解な修理も一人でこなせるようになったちょうどその頃、現在所属する保守受付のコールセンターへ異動となりました。

しかし異動先のコールセンターは、私が学び身につけてきた技術だけでは対応できない、今までの業務内容と全く異なる畑違いのコールセンターでした。
サーバーにPC、NIPにラインプリンタといった大型のプリンタなど、私にとって見た事も聞いたこともない装置について日に数百件のコールが入電します。
コールセンター要員としてデビューする前には技術的な講習等々、勉強をする機会を与えられはしましたが、いくら勉強しても所詮机上の知識です、お客様の元でサーバーの実機を相手に保守を経験してきた方たちのレベルには遠く及びません。
そうこうしているうちに研修期間も終了してしまい、実際にコールセンター要員としてお客様対応を開始する日がやってきました。

お客様対応そのものは、数年間の外回りで自信がありましたが、やはり異なる分野での技術力不足は否めません。技術力の足りないところをOJTで先輩から学ぶ毎日が続きました。
そしてコールセンターに勤めて1年経ったころ、冒頭の事件が起きたのでした。

いつも通り電話応対システムにログインし、お客様からのコールを待つ体制を整えます。
定刻になり電話操作を「受待ち」状態に切り替えた直後、かかってきた最初の電話は開口一番かなり焦った様子で「サーバーがダウンしとるんや!」というものでした。
あまりの迫力に我を忘れそうになりましたが、気を取り直し、お客様のペースに合わせつつシステムについて尋ねました。

最初は「余計なこと言わんと、さっさと来いや!!」とカンカンで、とにかく訪問を優先させるべきかとも思いましたが、どうしてもお聞きしなくてはならない事を尋ねるべく、お詫びを交えながら話を進めると、ダウンしている状況が段々とわかってきました。
その装置はサーバー本体の隣にUPSが対となって設置されているタイプで、電源の投入にはUPSの電源スイッチを使用して起動しなくてはならないのですが、どうやらお客様はサーバー側の電源スイッチを押している様子。

“これなら電話対応で何とかできそうだぞ“ 
起動できない状況を理解した瞬間、別のお客様で今回と同じ装置、同じ状況のコールがつい先日あった事を思い出しました。
その時は対処方法がわからなかったのですが、先輩から指導を受けてお客様へ対処方法を説明差し上げたところ、無事に起動させる事ができたのです。今回も同じ手順で復旧できると確信しました。

早く来いと仰るお客様に対し、即復旧させるために何点か試していただきたい事があります、と処置のお願いしてみました。
「おう、そんなら絶対それで立ち上がるんやろうな、何したらええんや」と仰り、内心ドキリとしながら対処方法をいくつかご説明差し上げました。
お客様が早速操作をして下さり、電話越しに操作している音が聞こえます。
カチッ
ブーン・・(ファンの回転音が聞こえた、よし!もうちょいだ)


ピ・ピ・ピ・ピ・  ピーーー (あ・・・・)

「おい!なんかエラーの画面が出て起動しないぞ!」
先日の時と違い、無事に起動してめでたしとなるどころか、お客様を更に怒らせてしまう状況になってしまいました。
予想外の事態に息が止まりそうになりながらお客様に平謝りし、担当の営業所へすぐに連絡。大至急の出動要請をかけたのでした・・

幸い当社の営業所とお客様の会社が近い場所にあったので、すぐに到着することができ、結果的には最初のコールから45分以内に復旧させる事はできました。

しかし今回の事象を前回と同じ状況だから何とかなると思い込み、アドバイス差し上げるも復旧できなかったことで、お客様に対して申し訳なかったと思う気持ち。それとお客様と私の電話対応時間はほんの3~4分の出来ごとではありましたが、1分1秒でも早く復旧させたいと願うお客様の気持ちに背いた対応をしてしまった後悔の念。最後に自分の技術力の無さ。これらが混然となって圧しかかり、大変落ち込みました。

外回りをしているとき、お客様から面と向かって怒られたり文句を言われたりした事は何度もあります。それはそれでショックでしたし反省することも多々ありましたが、お客様の顔が見えない電話対応は、ショックが倍増して感じられました。

数日後に同じお客様から別件の障害コールをいただいた際、サーバーの時の受付者と同じ担当者とおわかりになったようで、「こないだはエライ剣幕でまくし立てて、すまんかったな」とのお言葉を頂戴しました。
聞くところによると、その時に訪問したCEよりコールセンターの対応についてのフォローと説明があったそうで、私がご案内差し上げた経緯と状況を理解して下さったそうです。

私自身はまだまだ力量不足と反省しきりでしたが、このようなお言葉をいただけたことで、あの日から落ち込み凍りついていた自分の心が、春の雪のようにスーッと溶けていくような感覚を覚えました。
それに現場のCEさんへの感謝の念で、「自分は落ち込んでなどいられない。更に精進していかなければ!」と強く思ったのでした。

>同じ事象に見えても根が違えば対処方法も変わる。もっと詳しく問診せよ。もっと詳しく問診できるだけの技術力を持て。

以来、自分に課している言葉です。

畑違いのコールセンター勤務も5年経ち、今回のような失態はなくなりましたが、精進の日々は続いております。
これからも、お客様目線での電話対応を目指して尽力していきたいと思います。

※この感想文は、日本電子計算機株式会社(JECC)殿主催の、平成22年度保守サービス向上月間において、関係保守サービス会社の社員を対象に募集された感想文の中で優秀賞を頂いた作品です。[公表につきましては、著作者および日本電子計算機株式会社(JECC)殿のご承認をいただいております。]

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